永井百合子が提案する・・・遊びや茶事の愉しみ


by kuyugengen

降誕茶会のたのしみ

降誕茶会のたのしみ_d0133199_13213526.jpg



降誕茶会のたのしみ_d0133199_10051731.jpg

毎年師走が近づくとクリスマスを祝う茶事を愉しんだ日を想い出します。今年のような穏やかな年もあり又予想に反して雪が降った日もありました。気象のことや仕事のスケジュールを考えて毎回月始めに行いました。お客さまも降誕茶会に参加した記憶が深くなるようにと、肩から美しい異国の布を掛けて写真撮影をするといった演出をしたものです。どなたも100万ドルの笑顔ですね。


降誕茶会のたのしみ_d0133199_10052666.jpg

主茶には、塩釉の瑠璃聖杯を表しています。薄茶席の離れの間はマハラジャの敷物「細かいミラーワーク」を敷き星空を表しました。私の性格としては、昔の思い出を語ることは、自分でもおかしい!でも余程楽しい思い出であったということのようです。今振り返りますと、忙しい日常にあってあれ程のハードで神経の張りつめた仕事は、もう一度やれと言われても、体がついていかないと思う。良い年齢の時に行ったと感謝しています。




降誕茶会のたのしみ_d0133199_10463847.jpg


降誕茶会のたのしみ_d0133199_10463363.jpg



# by kuyugengen | 2018-12-04 10:49 | 茶事 | Comments(0)

宝尽くし文様の話

宝尽くし文様の話_d0133199_17562017.jpg


古来より伝わる文様の中に“宝尽くし”という言葉があります。32種にのぼる目出度い文様の中で意味の解らない文様もあり良く聞かれます。如意宝珠は願いを叶える不思議な球・(ほう)(やく)は宝箱を開く鍵・打ち出の小槌・富の象徴・隠れ蓑・鬼や天狗の持ち物で姿が見えなくなる。丁子は和の薫り・宝巻・宗教芸能の台本・分銅は物を測る器具などなど、そして「尽し文様」とは、テーマをもとにそれに関わるモチーフを集めて文様にしたものを指していますこれらの文様は昔も今も、すたれない文様として珍重されています。亥年の意匠も亀甲型をベースにした松葉の中に亥が入り宝尽くしが一つずつ入っている名物文様に纏めています。


宝尽くし文様の話_d0133199_17562659.jpg



# by kuyugengen | 2018-11-15 18:01 | 仕覆ってなんだろう! | Comments(0)
干支のオリジナル帛紗終盤です。_d0133199_10372440.jpg

干支のオリジナル帛紗終盤です。_d0133199_10372027.jpg

例年11月いっぱい帛紗の販売がありますが、今年は1カ月早くラストオーダーの日が近づきました。いつも小袱紗のみ大きい文様の帛紗を創っていましたが、大袱紗を使う方々にもサービスしようと40枚限定で急遽創りました。これは型となる紋紙の変更をしなければならないので職人さんに、面倒を掛けました。後20枚位残っています。購入希望の方は、電話又はブログ記事の中でコメント欄をつくりましたのでお問い合わせ下さい。



干支のオリジナル帛紗終盤です。_d0133199_10373583.jpg


常連のお客さまの中には、帯を創って欲しいとの要望もあり、これも紋紙の変更をして制作しました。帯裏もオーダーなので締め良い帯となっています。



干支のオリジナル帛紗終盤です。_d0133199_10373856.jpg

# by kuyugengen | 2018-11-01 10:43 | 仕覆ってなんだろう! | Comments(0)

開炉の茶事回想

開炉の茶事回想_d0133199_21083546.jpg

(つくばい)に息ととのへり敷松葉 亭主のこころ客も知るなり

         




開炉の茶事回想_d0133199_21070013.jpg

開炉の茶事回想_d0133199_21065476.jpg
11月になると茶の湯では開炉を迎え、風炉から炉へと移り茶庭や路地に松葉をほぐし一面に敷つめる作法があります。これは昔から苔庭であれば苔が傷まないように保護する、また茶庭には芝を用いないので、侘びた風情を景色に見立てる日本庭園独特の冬の装いとして考えられています。私の茶室の壺庭もそれに習い毎年敷松葉の用意をしていました。この仕事は老夫婦の親切に甘え夜なべ仕事で頑張ってもらっていました。松葉を切り1本々ほぐす仕事は松ヤニもつく仕事でゴミ袋いっぱいの量を用意するのは大変です。松の香りを感じながら水屋仕事に勤しむ私も毎年用意できることへの幸せに感謝して安堵したものです。


開炉の茶事回想_d0133199_21070648.jpg

開炉の茶事回想_d0133199_21075224.jpg

開炉の茶事回想_d0133199_21103649.jpg

福井出身横笛の演奏家福原一笛先生の演奏をお願いして雅な茶事を行った日も思い出されます。今考えると吾ながらがんばったと誉めてあげたいと思うようです。長い年月の茶事生活の思うことが叶えられて皆さんの支援をいっぱいに受けて幸せだったと感謝しています。



開炉の茶事回想_d0133199_21081424.jpg

飛び石に松葉を敷きてあらたまる 茶の正月は趣ふかし


           





# by kuyugengen | 2018-10-31 21:29 | 茶事 | Comments(0)

干支切れで茶筥の仕覆を

昨日は、稽古日の予定ではなかったですが、休日ということもあり希望者4人で、たのしく稽古しました。茶筥のセットも外包みと棗の仕上げを完成しました。ご自身の還暦のお祝いの茶事の為に頑張られています。記念日があるのも良いものですね。来年の干支亥の文様「宝尽くし松葉亀甲にウリ坊」の文様なのでご馳走になります。棗の裂は、お手持ちの思い出のある布緒の色とよくあっています。




干支切れで茶筥の仕覆を_d0133199_15503305.jpg


干支切れで茶筥の仕覆を_d0133199_15502822.jpg


# by kuyugengen | 2018-10-09 15:52 | 仕覆ってなんだろう! | Comments(0)