永井百合子が提案する・・・遊びや茶事の愉しみ


by kuyugengen

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変形の器のおもしろさ


11月も早4週目の土曜日がきました。NHK青山の稽古日です。今月は暇な日はあったものの、休みもない明け暮れでした。「先生完成したのでお持ちしました。」と土浦から通われているK夫人の作品酒注ぎの仕覆を紹介します。この方は最近大作が多い。

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お年寄りの介護を長年されている方です。「気分を変えないとやっていられませんよ。」と遠方から、苦もない顔でお出になる。「親の介護なので、文句を言う所がありません。」とおっしゃる明るい人柄。みなさんいろいろご苦労を抱えながらの勉強です。器には、いろいろの形がありますが指導者の立場になると「できません」とは言えない。「いたします。」というより他はない。私は固い頭を丸くして製図を考えております。愛情を持って完成作品ができると互いに幸せになる。私の稽古場では、お手持ちの器物を持参なさり何でも形にできるという自由な袋物の楽しみを共有しています。12月は2日に移動して5日から6回の茶事をして13日の茶事を終えたら14日に帰ります。11月のような辛い体調にならないように気を引き締めてがんばります。
by kuyugengen | 2015-11-28 18:24 | 仕覆ってなんだろう!

緋ちりめんの花


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今日の稽古で鮮やかな緋色の古縮緬でバカラの器5客に丹精な仕覆を完成された方があります。この縮緬は珍しくシボのシワが上品に織ってあります。私もあまり見たことのないタイプです。紅花の染色も鮮やかで退色もない。羽根のような薄い切れですが、決して古くなり薄くなった訳ではなく大変上質な切れなので力もある。完成品を並べてみると紅色の花が開いたようです。
by kuyugengen | 2015-11-24 15:48 | 仕覆ってなんだろう!

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11月22日・今日から月島の稽古が始まりました。来年は〝申の歳”です。干支の帛紗も可愛らしい模様と好評です。大帛紗は細い布の残り分がでるので、今年はこの端の残布を利用して懐紙入れを作ってみました。アフリカの包帯織りのように細い布を剥ぎ合わせると大きな1枚の切れになる。

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出来上がると中々美しいものですね!切れ供養としても、すてきな考案です。箪笥の奥に眠っている端切れも生かし作品として何か完成させると楽しみが増すものです。
by kuyugengen | 2015-11-22 20:48 | 仕覆ってなんだろう!

晴天の霹靂・・・・!


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今朝は、毎月の健診に出かけました。くたびれる位の待ち時間。本を持ってきたものの。眠くなる。周りの患者さんも風邪ひきさんが多い。ようやく順番がきてDrと対面・先生はパソコン画面を見ながら「いいですね」と一言。「何がですか?」と言うとクレアチニンも今までにない値です。「悪い?」と耳を疑ったものの違う!1.54驚きです。後の項目も全て問題はない。金沢で無理を通して頑張りましたが、毎日交互に鍼整体・マッサージが功を奏したようです。殆ど薬を使わず完治しました。茶会で「晴天の霹靂」という米を使い、久しぶりに大風邪を引た。しかし又奇跡的に回復したのも正に「晴天の霹靂」でしょう。お終い良ければ全て良しの言葉道理であると感謝。毎日どうにかなるさ!と、おおざっぱに考える性格にも救いがあるように思われました。
by kuyugengen | 2015-11-20 15:23 | よもやま話
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17日の夕刻金沢から帰宅しました。マンションの私の机の上にはたくさんのお便りが積んであります。中々読み応えのあるものです。「嬉しかった。行って良かった」と綴られた文章は心温まる文です。〝クスクス”とその方々のお顔の表情を思い出しながら読んでいます。茶事御礼の文は私にとって何よりの宝物です。閻魔さまにお目文字の折りには、勧進帳の弁慶のように読みあげようなどと企んでいます。

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その中に日頃から敬愛する加藤先生の閉院の挨拶状も届いていました。先生も来年は80歳・大学病院・研究室5年・市中の病院に10年を経て開業医となり「自分なりに必死で一生懸命生きて今日の日を迎えられた幸せを噛みしめております。」と満足の人生を表されていた。正にそうであったろう。と我がことのように受け取りました。「80歳を迎え、記憶力・判断力・体力の衰えを感じ小児科医として今まで通りの仕事を続けると他人に迷惑をかける恐れがあるとの判断。」その下りを読み無事に仕事を全うされた気持が伝わった。先生は開業医の時間とともに多くの役職も務められたようです。京都小児科医会会長2期・基金や国保の審査委員15年・最後は国保審査委員会会長3年毎週木曜日は専売病院でのアレルギー外来を30年も続けられたそうです。これらの忙中の閑に鮎つり・陶芸・絵画・刀剣などの趣味もプロ並みの腕前。男の人の引き出しの多さと上手い時間の作り方に頭が下がります。最後に「改めて、深く頭を垂れ感謝の意を捧げる次第であります。」と文は結んでありました。空白欄に自筆で長明さんのいじっぱり3分と西行さんの遊び心7分は死ぬまでかわらないことでしょう今しばらくのご温情ご交誼のほどお願いします。と書いてある。このような素晴らし方との交友ある幸せに今更ながら感謝しています。
by kuyugengen | 2015-11-18 12:57 | よもやま雑宝帳

炉開きの茶事記録



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4日から始まった茶事もいよいよ明日で完了します。今日は金沢マラソンで市内は賑わっているようです。暇の時間に少し早めの画像アップを試みました。緑色もテーマの茶事なので路地の敷き松葉も鮮やかです。湯桶の用意をしてのお迎えです。

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炭点前で気持を引き締めて懐石の用意と茶事は進みます。地物の食材を丁寧に調理して水屋方も懸命に用意出番を待っています。

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炉を開くと茶室は温かい湯気がたち「開炉だな」という実感が湧いてくる。四季ある日本は美しく合理的なおもてなし文化があるので新しい世に受け継いでほしいと願います。今月話題の青森産〝晴天の霹靂”というお米を用いました。懐石を頂きながら床の軸は、故・紅雪庵主人の筆による不昧公の茶の湯五ヶ条です。点前は飯椀をとりて飯を喰い、汁椀をとりて汁を吸い、箸を取り置きする如くなるを成就と申す也 この締めくくりの言葉に不昧公が民衆に茶の文化を広めた深い意味を感じます。

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武将が愛した与次郎の釜は金森宗和の好み大振りの立口の釜ですが、洒落た衣装が心にくい。さざなみや しがのからさき かぜさえて ひらのたかねに あられ ふるなりの詩があります。存星の炉縁とよく合う組み合わせです。

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主菓子は、吉はしさんの常盤木・薄茶の干菓子は、味噌煎餅・紅葉です。できたての干菓子は美味しく贅沢なものです。
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          薄茶席で使った花は〝さねかずら”美男葛とも呼ばれています。追加の画像を載せました。

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体調を崩しながら気力でがんばった炉開きの茶事も華やかに完了しました。茶事が初めというお嬢様も私の点前を見ながら涙して感動の気持ちを現わされました。皆さまに惜しまれながらの茶会でしたが、私はこの上もなく幸せでございました。今日も後ろ姿で失礼いたします。又来月の茶会でお逢いしましょうね。

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by kuyugengen | 2015-11-15 12:55 | 茶事

金沢冬の味覚


友人のお誘いで、鱗町の「料理・小松」の夕食に行きました。この店は銭屋さんで長年修行されたご主人で機会あれば一度伺ってみたいと思っていた店です。7人掛けの小絞まりした店内は、趣味も良くきりっとした空気感と主の感性ある佇まいを感じた。地元の食材がバリエーション豊かに盛り込んであり、勿体ない程、実のよい料理です。3人で、きりもりするサービス係も、説明は行き届いた躾で感心。解禁になったばかりの〝香箱蟹”の味は美味しかった!料理屋の蟹は格別ですね。

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今宵は苦しめられた風邪への退散祝いと称して心行くまで料理を堪能しました。元気になれて嬉しいです。連客のビジネスマンは、東京からのお客さまのようです。会話も弾み料理も満足・お帰りの時は何度も〝美味しかった”を連発される様子と顔を見ていると、この店のゆとりあるコンセプトと雰囲気が上手く絡み合っていることに気がついた。
by kuyugengen | 2015-11-14 22:05 | よもやま話

ラ・ネネグースへ


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先月より誘われていたフランス料理の店「ラ・ネネグース」へ出かけました。こちらの店は犀川の川沿いにあり私の家からも比較的近くです。4人の中高年のお仲間との道行です。普段洋食は殆ど食べないので、流石にお腹は重く感じた。

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町家を改造した建物で、金沢らしい落ち着きを感じる佇まい店内はお洒落なお客様も多い。15日は金沢マラソンで街の人は交通規制で休業する仕事も多いようです。
by kuyugengen | 2015-11-13 15:42

小春日和の金沢


朝夕は寒暖に差はあるものの、日中は暖かな小春日和のこの頃。ようやく風邪さまも私の体から退散して楽になりました。今日は、寄り付きに敷いている座布団のことをお話します。玄関に6人様まで座れる腰掛があります。一服座してお湯を頂くのですが、この座布団は、蓮の茎を糸にして紡ぎ一枚の布にする。ミャンマーの高僧の衣装として織られたものです。ざっくりとした自然な色の繊維です。私がこれを座布団に仕立てた意図は一刻の時間この茶会が皆さんにとって〝極楽”であることを願いつつ鋏を入れたものです。程よい柔らかさもあり茶に使う座布団としては最高であると感じています。

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炉開きの茶会も16日で6回目が完了です。今月は気力でがんばった茶会でしたが、17日に東京へ移動します。元気になったので安心して下さい。
by kuyugengen | 2015-11-13 09:50 | よもやま話

休日の骨休め


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11月11日秋らしい朝です。茶事4回目も無事に終わり今日は、中の日の休日です。明日の茶事を終えると又3日休みがあり16日に6回目の茶会で炉開きの大役から解放されます。炉を開けて炭点前を行うとやはり気持も改まる。休日の茶室は、まだ昨日の余韻と残り香の芳しい香りに包まれています。一人床前に座り茶室玄々と対面していると「茶は一期一会の勝負・儚く消えゆく六花のようなもの」と天の声が聞こえ、貴女への大きなご褒美と和音が続く。できる範囲の茶の世界ではありましたが自分の茶を完成させることができたと満足しています。今こうして元気な姿のまま茶を終了できる幸せは守られた未知な力への感謝というより他はなく12月降誕茶会で私の茶は終止符を打ちますが〝金沢に茶の舞台を創って良かった”と今も後悔はありません。
by kuyugengen | 2015-11-11 09:34 | 茶事