永井百合子が提案する・・・遊びや茶事の愉しみ


by kuyugengen

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濡れ味のよい茶垸

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使い込んだ抹茶垸は古色が付き愛着も深まるものです。自然釉は使う程に変化して表情が違って見える。洗った後水気を含んだ垸は〝濡れ味もよくなり”みほれてしまう。手前・沖康史(口造りは石ハゼ)・右・種子島・中里隆・左・福森雅武この三垸は焼き締め、それぞれ育ち方も異なる味が生まれる。「どのような茶垸に変化するだろう」と夢見られる茶垸は愛おしく思うものです。

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by kuyugengen | 2015-05-29 17:47 | よもやま雑宝帳 | Comments(0)

ふくさと五行の話

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初夏の足音を聞く頃、私は春から始めた干支の帛紗の意匠の試し織りをお願いする時期になります。茶の湯を習われる方々は必ず流儀の寸法に合った帛紗を用意して規矩作法を教わる。帛紗で道具を清める意味は、五行説でいう東西南北の方位を棚の四本柱や天板・地板で乾坤を表すので建築や占いも同じと考えていいでしょう。それは春夏秋冬の1年を表すので深い意味があるようです。中国戦国時代に陰陽説が生まれて漢代に入り五行説と同化する。神社のお祓いとも共通する行為ですね。を生み火は燃えてに還る。土の中には様々な金属が含まれ、その中をくぐってが生まれ木を育てる。地球上の基本的な五元素は人間が、自然界で生活する上でもっとも大切にするものと聞いています。

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茶の湯の道具は全てこの陰陽五行で纏められているので、作法を習う時、意味をよく教えてもらえると良いですね。陰と陽からなる思想は十二支と結びつき天文・気象をも取り込む大宇宙論となり現在さまざまな分野で結びつき伝わっています。オリジナル出し帛紗を創る愉しみも、こうした深い縁の繋がりで創り重ねて居ります。来年の干支〝申”の意匠もたのしみにしていて下さいね。

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by kuyugengen | 2015-05-26 17:46 | 仕覆ってなんだろう! | Comments(0)

茶事の間合い

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金沢で五節句の茶事を行うようになって9年目です。本席・玄々・立礼席・九游この席は私の茶と袋もの生活の纏めとして収集した茶筥を披露する席を設けています。

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懐石料理は加賀の老舗銭屋の主人と若衆2人でお持て成しをしています。これは贅沢なことで、私と銭屋さんの長い付き合いでお互い理解しあえた結果がここにあると思っています。

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私は20年振りの茶事をいきなり始めたので“初心忘するべからず”の言葉ように、まさに貴重な布に鋏を入れる時のような初々しい緊張感を思い出します。まずご飯を炊く・蒸れたか蒸れないかの微妙なタイミングのびちゃ飯をひと口お出しするのは、茶飯釜の茶事以外ではできにくいことでした。ようやく今年最後の茶事懐石になってそのタイミングを体が覚えるようになりました。
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席入りが始まってから釜に米を入れるのが一番であると気が付きました。釜は前もって湯を沸かして釜を温めていますので、15分位で一文字を次ぎ分けるタイミングが到来します。「飯を炊く釜座(カマンザ)は自分で責任を持った方がいい」と解りました。繰り返しの経験で少しづつ身体が覚えることが沢山あるものだと、しみじみ感じたこの頃です。残り少なくなった茶事ですが、自分の力の全てを表現できる完成形としたいと思い全力投球しています。最高を保てる今、終了できる幸せに感謝しています。6月の茶事は休み7月乞巧奠の茶事を行います。
by kuyugengen | 2015-05-23 06:59 | 茶事 | Comments(0)

端午のお酒の愉しみ


端午の節句にちなむ祝儀酒として用意する酒があります。、向付に箸がついた所で、夕方から浸け込んだ花菖蒲の根に、ワンカップで売っている純米酒を使い菖蒲の根をこまごまと刻み酒に浸します。翌懐石の時刻には香高い菖蒲酒ができるので五節句の酒として一興です。

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5月限定の群馬・島岡酒造さんの〝淡緑”を使いましたがこのお酒の名の由来は、源家の佩刀(はいとう)として伝えられた平安期の太刀姿は日本刀の極致淡麗温雅な味わいからこの銘がついたということです。ほのかに翡翠色にも感じられる料理に合うお酒です。

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金沢福光屋の〝しろき”五箇山の〝濁り酒”島岡酒造の〝うすゆきそう”など初風炉の料理に合うお酒を楽しみました。

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by kuyugengen | 2015-05-13 13:02 | 茶事 | Comments(0)

重五の茶事記録


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玄関の桜も葉桜となり若葉が目に染みる5月3回の茶事を終えました。寄付きでは日本流となった端午の飾りでお迎え、皐月晴れのよき日鯉上りも天へと向かっています。春蘭のお湯で一服・・・・本席での設えを予感させています。

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懐石の器も端午にちなみ加藤静允作の寅の絵染付・5つ様の顔の表情はとてもチャーミングで見飽きることのない作品です。先生のお人柄を感じるお気に入りの器の一つ。折敷も絵替わりの研ぎ出し蒔絵を使いこの日の喜びを表しました。

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焼物は加藤先生の鯉魚の染付・鱸に蓼酢を添え、この日はあえて預け鉢は出さず一人々作品への鑑賞の愉しみを深く盛り付けました。

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強肴の器も季節の牡丹紋・古出雲焼きの稀な作品。車えびの沢煮・引き揚げ湯葉・小芋・隠元で留めをして彩りました。

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炊き合わせの器は清朝・康煕年制の三彩鉢・加賀野菜の金時草・万寿貝・赤西貝に花穂紫蘇を散らし生姜酢で味を合わせております。
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時期に合わせた強肴・粽寿司は中国で祝う端午の習い。屈原の伝説からアレンジ・現代は贅沢に鯛の粽鮨です。竹籠に兜を折り・ユーモラスな、お節句の思考となりました。

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本席は大西浄林の兜釜に鍬(くわ)の鐶付・見立ての小太鼓を風炉としました。こうした組み合わせは濃茶には軽いもですが、引出黒の主茶垸で絞めているのでこの頃流行の”いいね”印で花まると致します。水指は明代の七宝・茶入は安南18世紀の大海。緩急のバランスはちょっと良くできたと感じています。

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中国は戦国時代、紀元前278年のこと楚の国に屈原(くつげん)という高名な政治家が居て民衆の信頼も厚く国王の側近で人々から慕われていたそうです。しかし陰謀のため国を追われることとなり、ついに汨羅(べきら)という川に身を投げる。その日が5月5日。屈原の死を悲しんだ人々は、たくさんの粽を川に投げ入れ遺体が鯉に食べられないように弔ったそうです。こうした中国に伝わる伝説が今日まで形を変えながら現代人にも愛される節句の起源となり、その後東本願寺の学僧であった「運華上人」がその遺徳を忍び生涯墨欄画を描き続けた話は有名です。懐石の床の軸は、雲華上人筆 雲根欄便扇型・花入古銅円相に、えびね蘭を用いました。

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本席の床の花は、玄関の若葉が何よりのご馳走なので緑のものは避けて、真白き仙台萩の花を一輪桂籠に入れてみました。金沢には、白山山野草店があるので珍しい花の相談もでき金沢の茶の環境は素晴らしいと感じています。

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毎回の茶筥席は唐物極小の籠のひと揃えで愉しい思い出づくりの印象を深く演出することが叶いました。細やかではありますが、私の目を通してできる範囲の道具を組み重五を祝う表現も完成したので、思い残すこともない自身の卒業論文となりました。お茶を愉しむ生活を全うできたこと日々感謝しています。

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九游席も風炉となった時期・大胆な百合風炉と百合の花芯を表すひと揃えを用いました。壁床は竹侘・野竹の図は老たけた筆文人好みで煎茶好みですが、江戸後期上人は頼山陽や竹侘との交流もあり取り合わせは調和してます。弓矢の靫に入れた花は、山藤・深山半鐘蔓・壁床には良き風情をかもす蔓ものです。立礼棚に可愛らしかったので黄花かたかごも・邪魔にならぬよう鎮座しました。


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茶席での主菓子は、〝薄紫”という特性のきんとんです。薄茶席の干菓子は、”たずな” うんぺい・薄焼き煎餅です。金沢でも僅かに残る注文菓子の店「吉はし」ならではの創ったばかりの味を頂戴できるのは幸せなことです。

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思い出に残る端午の茶事を行うことができて幸せでした。みなさまの心温かい協力あっての今日でございます。遠路のお越しにいつも感謝しています。
by kuyugengen | 2015-05-12 05:52 | 茶事 | Comments(0)

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金沢に移動の前日娘から2年に一度行われるという「神田祭」の話を聞いていた。本祭りが東日本大震災で中止となり今年は5月9日~15日・4年ぶりの開催とのこと。日本橋の町会も多く参加し、「神幸祭」と「神輿宮入」が行われたようです。祭りは街をあげての大賑わいです。

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これから夏祭りが最盛期を迎えます。都会も地方も祭りの話題で明るいニュースが舞い込むといいですね。
by kuyugengen | 2015-05-11 10:41 | よもやま雑宝帳 | Comments(0)

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茶会前日金沢入りされた友人と空いた時間を利用して、五箇山見学へ出かけました。五箇山は金沢とは違い静かな山間部です。山の装いも緑の濃淡で美しく久しぶりに立ち寄る五箇山の景色を堪能しました。名物の五箇山豆腐を頂き、懐かしい味に舌鼓を打つ・途中「庄川」を高台から望み川の水が澄んでいるので山の緑が鏡のように映り染まる景色は喩ようがありません。帰り道城端街道の標識に気が付き、知人のことを思い出し電話を掛ける。奥様は留守でしたが、親切なご主人と近郊を案内い、偶然・曳き山祭りの話を伺い、山車の展示場へ行ってみる。毎年5月4日が宵山・5日が本祭り・丁度祭りは終わった後の静寂の日です。


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あまり知られていない大きな祭り、地元中心・全く観光化されてはいない。山車が町内を練り歩く。鳴り物やお囃子連も充実していて大きなお屋敷の通りの窓や木戸は開かれ屏風など飾り曳き山を迎えるそうです。大きな車を回す時、きしんだ音がする。何とも云えない神聖な音楽を聴くよう。私はビデオでその光景を観るだけですが、城端の男達ち町衆は古の夢を曳くのだろうと感じた。まさに元禄文化の華やいだ祭り絵巻でも覗くような気分のだろう。曳き山の彫刻の妙と漆の美をこらした豪勢な姿は、に現代に継承された伝統であり情熱の賜物です。質素に自分たちの祭りを観光化しないで続ける努力は並大抵の心入れではないように感じて大きな感動を得ました。来年はなんとしてでも参ります。

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車のきしむ音色・細い路地を歩く時は組み立て形式の山車の屋根は上下に細く畳まれたり自在に調節や仕掛けがある・時を忘れてタイムスリップしたひと時でした。

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城端織りの問屋さんが稼業なので、仕事場へも案内してもらった。今現在は、寂びれた仕事場ですが何処か最盛期の足跡を感じる佇まいです。手仕事をこんなに簡単に捨て去って良いものかと疑問に感じた数時間を過ごしました。

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城端曳山会館で絵葉書を買いました。和紙の葉書に木版で摺り味のあるこの絵葉書は嬉しかったです。城端から五箇山のコースはレンターカーでも直ぐに行ける距離なので立ち寄りたい場所です。これからは水を張った田に夕日が沈むと、逆さに映る合掌の佇まいは幻想的であるそうです。
by kuyugengen | 2015-05-10 19:50 | よもやま雑宝帳 | Comments(0)

2組目の茶会もみなさんの笑顔をたくさん頂戴して私は幸せに浸っております。茶会が済んでから〝しいのき迎賓館”へ出かけました。ユネスコのクラフト創造都市に認定されているという金沢は“手仕事のまち”若手を応援するブースもあちらこちらにあります。旧県庁後地を有効利用して〝しいのき迎賓館”は活用されています。♪この木なんの木♪のメロデイを想像するような巨木は樹齢400年とのこと。左右堂々とした門のような構え。この木の名前から〝しいのき迎賓館”と名付けられたのだろうと想像する。

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今日は休息と用意などして明日の茶会へにエネルギーを満たします。皆さまのお蔭でよく笑いましたので免疫力アップしました。サンキュウーでーす。今月も悔いのない茶会であったと自らにご褒美です。明日の茶会が済み次第画像をアップします。お愉しみにして下さい。
by kuyugengen | 2015-05-10 07:54 | よもやま雑宝帳 | Comments(0)

端午のいわれ・・・・!


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連休が明ける7日から私は重五の茶会をしょうと張り切っています。端午は、月の端(はじめ)の午の日という意味が謂れで、もともと農家の女性が田植え前の骨休めをかねて穢れを清める日であったようです。その後武家では玄関前に馬印や幟(のぼり)を立てて男子を祝う日となり現在に至る旗日となったと云うのは面白い習わし。五節句の祝いは女子を祝う習わしのが多いので納得です。5月も思い出に残る茶会をしなくてはと用意万端にして居ります。
by kuyugengen | 2015-05-05 19:12 | よもやま雑宝帳 | Comments(0)

日本橋ブラリ


金沢に出かける前日、日本橋三越に出かけました。今月は日本橋祭りが久々に開催されるようで玄関の上には提灯が並んでいます。
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娘に連れられて、ビルの谷間に鎮座する珍しい「福徳神社」にお詣りしました。「福徳とはまことにめでたい神号」で昔は鳥居の間から春の若芽の萌え出でた景色をめでて、別名を「芽吹神社」とも呼ばれるそうです。ご利益も大で〝富くじの当たる神社”としても有名です。開発されたコレド室町を守る鎮守さまでもあり真っ赤な鳥居とマッチして居ります。

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by kuyugengen | 2015-05-04 11:18 | よもやま話 | Comments(0)