永井百合子が提案する・・・遊びや茶事の愉しみ


by kuyugengen

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仕覆のさまざま


お茶のエチケット袋・足袋入れをつくりたい方が何人かあり、両方の丸みにダーツを摘み入れやすいものを提案しました。アジアンな文様・少し厚みのある切れを使い、可愛らしく使いやすいエチケット袋が完成しました。

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次の作品は、煎茶の稽古に用いられる「玉露の茶托」造形も面白く、変形の御物袋を提案してみました。古い印度更紗は、こうした作品を引き立ててくれる素晴らしい素材です。

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包み風呂敷もできあがり、次第の良いひと揃えとなり嬉しいことです。今日幸せな時間を過ごし気分よくお帰りになる。時間は、ひと針ひと針つむぎ得る喜びとなり、時に追われる今の世、充実のひと時を過ごす為の、得がたい贅沢です。

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by kuyugengen | 2013-04-25 17:46 | 仕覆ってなんだろう! | Comments(0)

器によっての形の妙味


仕覆は、器物の保護と日本人らしい美意識を表現しながら、大切にしている器を保護する贅沢な被いものです。これは織部の菓子器・今日完成された方の作品です。織部焼は、形が変形しているものが多く、平面図を書くのも難しい。仮縫いして感じることは、生地選びが重要です。変形したシルエットに布の風合いが一致していること・底付けもピッタリであることなどは、大切なポイントのようです。このように美しく仕上がると嬉しいものですね。

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こうして自分の大切にしている器物に仕覆をつけて保護すれば、地震の時もほとんど破損はない。仕覆・木箱に保存することは、安心と大切にする心。桐箱があるだけで、火災の時も中に納めた茶道具を焼き尽くすことはなく、「煤けるだけ」茶器など火災に遭っている場合は、独特な煤気が表れるので判断もできます。
by kuyugengen | 2013-04-23 18:10 | 仕覆ってなんだろう! | Comments(0)

ちょっとお洒落な茶寮


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今日は、近所に住むN女史から、「先生お誕生日のランチしましょう」と車を回して下さる。忙しい時間を割いてもらい、お言葉に甘えました。こんなお婆さんになるまで生きて居られたことに感謝です。記念にと、あまり撮らない写真にポーズ。「やはり人生に疲れた顔をしているではないか?」段々壊れていく自分に待ってくれー!と追いかけてみたくもなる。女の年寄りをみて、あまり美しくなったと思う人は少ない。若いだけで可愛らしく思えるのは、年を取ったということでしょう。

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ランチの後のサプライズは、世田谷の隠れ家のような風情「八雲茶寮」という心地の良い素敵な空間を紹介してもらう。私の通う東京医療センターからも近いので散歩コースにもGOODです。

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京都「鍵善」の葛きりは、今は有名ですが、「昔は、ぎをんの朝帰りの旦那様のおめざ・粋なもんですょ。」など美味しい葛きりを食べながら話に花も咲く。
by kuyugengen | 2013-04-20 18:41 | よもやま話 | Comments(0)

牡丹さんの潔い最期の日

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大輪の花を咲かせ芳しい香りを放つ、牡丹さんも夕べからハラハラと散ってしまった。掌いっぱいの花びらは、私の両手に溢れる程です。花の終わりを見るのが辛いので、いつも少し早めに切り落としていた。しかし今年は切るのが、何故か、ためらわれて淋しい最後を見届けた。今は王冠という黄色の花が、がんばっています。後ひと鉢、大きな蕾も出番を待っているので嬉しい!d0133199_12185335.gif

忙しそうに春の花々もいっせいに咲いた不思議な春でした。
花の色はうつりにけりな いたづらにわが身 世にふる ながめ せしまに 
小町の人生感を詠んだ歌をセンチメンタルに口ずさんでいます。牡丹ちりて打ちかさなりてニ・三片 今まであでやかに咲き誇っていた牡丹の花が、突然崩れるようにひらひらと散り落ちる。この蕪村の歌にもこころ打たれる。
by kuyugengen | 2013-04-19 12:47 | よもやま話 | Comments(0)

ロンドンから ようこそ


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「今年のロンドンは寒かったのょ」と開口一番のお話でした。お元気そうで良かった。明日は岡山の実家の母親のもとに帰郷されるそうです。海外生活が長い方は、みなさんフットワークは軽い!今朝は、牡丹と一緒に記念写真を撮る。愛用の茶器をお持ちになり、借り縫いからスタートお針仕事と奮闘中です。しかし今年で3年目、さすが復習もなさったようで楽しそう・余裕もある。楽しい1日でした。また秋にお会いできるのをお待ちしています。彼女は裏千家ロンドン支部でお茶を愉しんでおられます

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by kuyugengen | 2013-04-15 17:25 | よもやま話 | Comments(0)

故郷の香り・・・!牡丹


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予定では月曜日に帰えるはずでしたが、毎年ロンドンから春・秋限定で稽古に見える方から連絡をもらい、予定変更しました。桜新町の駅を上ると一面の八重桜が迎えてくれる。毎年見る光景とはいえ心は和む。金沢は若葉寒で朝・夕の冷え込みは、きつく、久しぶりに感じる暖かさは嬉しかった。

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家に帰ると、故郷の芳しい香りが居間いっぱい漂っています。私の帰りを待っていてくれたかのように固い蕾を開花させています。珍しい色の牡丹さんが次々と開く様子は、私の誕生日を祝ってくれているようです。次に出番を待っている色は、王冠という黄色の大輪です。

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by kuyugengen | 2013-04-14 08:11 | よもやま話 | Comments(0)
        
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若かりし日・陶芸家の家に縁を頂き、京都から伊賀の山里に嫁がれた方があります。この方は自分の息抜きと勉強の為に忙しい時間を割き長年私のアトリエにお出でいただいています。ある日のことでした・気ままな雑談の中に記憶に残る話を聞いたことがあります。母から譲り受けた黒留袖を洗いに出した所、呉服屋さんからお知らせがあったそうです。襟の中から手紙が出てきました。その一部を紹介します。
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「あっという間に4人の母親になった貴女・このキモノを解く時孫は嫁入りした後かな」「いろいろ思いをめぐらし縫っています。もう自分は、生きていない私だけど、いつまでも貴女を守っていますょ。」「いいお母さんお婆さんになって幸せな生涯をおくって下さい。父弥一63歳・母政子53歳 家にはチューリップ・デイジー・ほうちゃく草いっぱい咲いてます。」そう文を書いて襟下に忍ばせた母も75歳の天命を迎えられ旅立たれたたそうです。福森暉子さんは、「期待に添えられたかどうか疑問ですが、これを読むと涙があふれます。」と幸せな親子関係であったことに心を深くされています。"いい話ですね”
by kuyugengen | 2013-04-12 08:15 | よもやま話 | Comments(0)

薄茶席へ


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薄茶席は茶筥で愉しんでいます。本日は花筏の蒔絵のある「菊重ね茶筥」を使いました。このように過ごしてきた私の日常茶会の愉しみも古希を潮時と心の中で決めています。手持ちの道具を全て使い、茶の在り用を考える。こうした生活ができたのも皆様の支援のお陰・私の宝物です。体力も充分な間、精一杯 頑張ろうと思っています。

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金沢に着き1週間固い蕾の山シャクャクの花もほころび始めました。真白き清楚な花びらも表参道のアトリエから移動した苗・感慨深い生命です。玄関の紅葉も新芽が吹いています。木の芽立ちは心浮き立つ毎日があります。

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by kuyugengen | 2013-04-09 09:58 | 茶事 | Comments(0)

嵐の前の静けさ


小雨に導かれて池に散る桜も花筏となり幸せな経験をすること叶いました。今まで濡れた桜をしみじみ眺める時間をもふと忘れていた自分に気がつく。

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兼六園の小雨は、若葉や苔・桜を濡らして幻想的な雰囲気です。”花の命は短い”しかし今桜は懸命に耐え咲き競っています。兼六園は柳のはなく、松の緑が多いので、お松さまをいつの世までもお慕いしているかのように見受けられます。

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by kuyugengen | 2013-04-08 08:54 | よもやま雑宝帳 | Comments(0)

雨のち晴れ


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4日と7日に常例となった観桜茶会を無事に済ませることができました。加賀の桜は今が満開・テレビで伝える天気予報はとても悪い。しかし朝は風もありましたが、みなさまのご到着の頃は、花散しの風情のよい景色となり、私も始めての経験です。しかしお陰さまで路地をお通り頂く時は日も射し天気も変わり嬉しく感じました。まさに天からのプレゼントです。桜狩りの茶事も回を重ねています。玄関の八重の紅枝垂れも簪のように咲き競い私は毎日、力強い生命力をもらっています。

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今回の茶会は、ある方のご結婚を祝して釜を掛けました。前日の天気予報を聞きながら、「花も嵐も踏み越えて」かと思いましたが二人の強い念力により風情のある思い出つくりも叶いました。本席の拵えは清々しい竹林を見立て、毎朝竹を切ってもらい笹が丸まらないよう心をくばりました。

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濃茶が始まる前の中立の展開は慎重です。笹を外し・鼓の調べの緒を下げて、寄り付きで聞いた大鼓の音を連想していただけるようにと、心をくばりました。私は深く物事を考えない人。アイデアが降りて来るを読むだけ苦しまない人です。そういう訳で亭主の愉しみにあまり思考錯誤することはありません。今回、忙しい舞台転換を一人でするので、精神統一は、人並み以上であったと思う。

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花冷えを感じるこの頃なので今年の桜の会は、この春最後の茶飯釜です。これはなかなか良い思い付きでした。皆様にも喜んでいただけたようです。米も日本橋三越の珍しい米コーナーで銘柄を選び、山形の種で越後の沢の水を引き育てたという「さわのはな」を用いました。香高く甘みのある品種。
お祝儀は、春彩散しで本日のご飯の味を締めくくりました。

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いつもながら銭屋さんのお料理に一同・舌鼓。加賀の寿ぎを表した「唐蒸し焼き」鯛に卯の花が巻いてある焼物も用意してもらい一同感激です。ありがとうございます。

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本席の主菓子は「花の宴」というたっぷりした金団です。そして中立ちとなる。本席の軸は、大徳寺
430世大徹宗斗蛙子月中落天香雲前瓢(けいし げっちゅうにおち てんこう うんぜんのひさご)土中の虫もこの頃は目覚め、葉っぱの間からも顔を出すようになる季節です。今では無くなった浅黄の利休もみ紙表具の美しさは目に優しい。蛙の子は池に映る月の中に落ち花の香も雲前にただよっている。と云う意味。瓢は雲の形をこの言葉に表現されています。木瀬浩詞作の大水指は池に見立てて使いました。月は銀で表わし、外側の景色には銀粉が蒔いてあり良い風情となりました。水指の池にも桜が舞っています。待ち遠しかった北陸地の春でございます。

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春の嵐の余韻は窓に張り付いた桜吹雪・「こんな素敵な茶会の経験は初めて!」とご満悦です。同席なさった加賀の大樋さまご夫妻もこの茶事を、ことの他喜ばれてご自宅へみなさまをお連れ頂き時間の許す限り楽しい会話も弾みました。愉しんで戴けた喜びのお陰で、疲れも吹っ飛び、今朝も元気にブログを書いています。

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by kuyugengen | 2013-04-08 06:38 | 茶事 | Comments(0)