永井百合子が提案する・・・遊びや茶事の愉しみ


by kuyugengen

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金沢のお誕生日


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11月30日金沢を建築して満5歳になりました。玉家建設さんからも「6歳目・お誕生日おめでとうございます」というカードが届きました。建築を依頼した玉家さんは、北陸の利点・難点を知り尽した豊かなコンセプトをお持ちの建築会社です。毎月顔を出してくださる親切な東さん心の行き届いたアフターサービスには、いつも頭がさがります。

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今考えると怖い程なにも考えず、導かれるままこの地に降り立った。今ではすっかり加賀を理解している私ですが、今頃になり、のうてんきな自分の挑戦に驚いています。何の不安も感じることなく、建ち上がる建物をワクワクしながら眺めていた自分を思い出す。
by kuyugengen | 2012-11-29 19:56 | よもやま話

小雪のお菓子


茶会に届けられる注文和菓子は、金沢の土壌で育てられた美しい作品です。生まれ故郷で見た景色や風物をイメージしてお菓子は出来上がる。吉橋広修(ひろのぶ)氏は64歳・美味なる菓子は職人気質で受け継がれた家族のチームワークで守られています。親子・代々力を合わせて完成する金沢の和菓子は素晴らしい!

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今月のお菓子は「吉はし」さんの“冬ごもり”百合根を裏ごした餡で、喉ごしの舌に百合根のもっちり感ほのかに残る上品な主菓子です。菓子の司・吉はしさんは、自分の手の届く範囲の仕事を真面目に行なうのが主人のポリシー小細工のない花鳥風月を表現して今日に至っています。

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もう一つは“木枯らし”と銘のある“枯れ葉”をイメージした粒餡、両方の味を半分づつ分けて味わう幸せなお三時です。

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by kuyugengen | 2012-11-28 17:22 | お菓子

社会適応スケール

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私は用賀の山田鍼灸院へ通って5年になります。毎月数回治療を受けています。いつも先生と会話しながら時は過ぎる。ある時、「私、ワクワクする程ハイテンションになり何だか疲れたゎ!」というと先生は、「アメリカの精神学者が研究したデータで「社会適応スケール」という研究があり、例えば結婚の喜びを50点とすると、もっとも強いストレス・配偶者の死などもろもろ事柄、他の社会的なストレス或いは、強い喜びも含め興奮した時の精神状態(ハイテンション)もストレスです!そうした事柄の合計が1年で300点を超えると翌年病気になりやすい。」と話して下さる。これはアメリカ人の統計なので日本人に全て等しくあてはまるということではないようですが参考になる。確かに年齢に逆らい興奮が続くと神経は高ぶる。その時は気分の高揚が続き疲労を感じたので気を下げてもらいました。

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今日は11月の定期健診日でした。数日来ご馳走を食べた後の検査なので心配です。しかし「DRは、先月より少しクレアチニンも良くなってますょ!全般的には、よく守られた食事であるといいうことでしょう!栄養素の不足もない・私よりいいもの食べてますね?」と冗談いわれた。「何だか爽快なの!」というと「私もそんな気分になってみたいですょ!」と冷ややか。DRの仕事は確かに心気臭い仕事です帰りは公園を抜けて歩くと、うっすら汗も出た。公園の散歩道は、秋の終演を迎えた木の葉も舞い落ち、そう・・・!平地にも初雪が舞い始める小雪に入りました。
by kuyugengen | 2012-11-22 15:49 | 与えられた一病の楽しみ方

紅葉を聞く 京都


京都最初のご案内は、重森三玲庭園美術館です。私は常連にしている運転手さんに今日の見所を調べてもらい、人のいない時間を見計らいロスなく周っています。予約のいる所は事前に手配済みなので、これも安心。今日は四国の青石を用いたという枯れ山水の庭と茶室を拝見した。人数も限定されていてゆっくりと説明を聞くことが出来ます。

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朝7時過ぎに金沢を発ち、サンダーバードで京都へ向う。敦賀駅に近づくと、錦繍の山並は秋衣を装い、山々は水蒸気が湧き上がり木々を潤す。薄は、秋の名残を惜しむようにふさふさした頭を重そうにもたげ、色あせた衣に着替えていた。早足で行き過ぎる秋の名残を車中から楽しんだ。

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お昼は、久しぶりの「すし岩」さんに立ち寄る。この頃、スティーブ・ジョブズ氏が「こんなおいしいお寿司は初めてだ(best sushi I've ever had.)」と絶賛したという名店です。

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久しぶりのすし岩さんの美味なる“にぎり”なのでつい写真を写し忘れる。満足でした。

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将軍塚の紅葉は京都の穴場来年から2年間、本堂の修復が行なわれるので、良い機会を得た。ここには奥の見晴らし台から、京都も一望できる。比叡・五山がこんなにはっきり眺めれるのは珍しいそうです。東京からのご夫婦と伊賀からも呼びよせて、気のおけない4人連れ・目で楽しみ・味覚で味わった素晴らしい秋を満喫しました。
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夕方4時番で東京行きの新幹線へ建仁寺・金閣寺など近場を散策して、予定の時刻に帰京した。

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連休の京都は、人でごった返す。今日は最高の見ごろ10年振りに美しいという紅葉にまた会えて嬉しい!「紅葉が赤く染まる」ということは、私たちに「もう直ぐ散りますょ!」と伝えていること。はかない自然の営み。惜しむ秋の余暇を思い切り楽しみました。
by kuyugengen | 2012-11-21 09:19 | よもやま話

兼六園の秋


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明日朝早く京都に行くので、暖かい日中2時間程、庭の落ち葉拾いをして、兼六園に行く。兼六園の照り葉も今一番の見頃です。夜はライトアップして観光客を迎えています。街の様子もどことなく浮き立っているように感じます。
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お天気も良く歩いていると、近所の料亭「つば甚」の玄関の松、冬の風物詩・雪釣りが美しかった!
by kuyugengen | 2012-11-19 18:19 | よもやま話

「舟あそび」という珠洲市にショップを持たれている若い奥さまが見えられて、私に珍しい品のプレゼントを頂戴した。開いてみると輪島塗の鉛筆!もったいないと思ったが、"文房具飾りの時に使わせていただこう”と思う。製作者のお名前は、中山強氏・50代・鉛筆に和紙を張り漆をかけたという作品です。たいせつな方への贈り物として嬉しいかもとこの作品が彼女の目に止まったようです。感謝

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明日は、大腸の検査で憂鬱な日だけど私に会いに来たのょ!と笑顔で朝一にお見えになった。今日は、たくさんお話して楽しい時間を過ごしてお帰りになりました。お天気も悪いのに、ようこそ・ようこそです。この方は、左利きなので教えるのに少し苦労がありましたがゆっくりとお楽しみになる方、今は要領を得て楽しんでおられます。どうぞ明日の検査に神さまの祝福あれと祈りました。

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金沢市内からお出でになる夫人は、お料理名人作る料理もひと味違う。今日は牛蒡のお茶を作ったと手間のかかる調理なのにさらりと分けて下さる。お昼みなさんで相伴・驚きました。香高くまた体も暖まる健康的なお茶でした。★作り方は、牛蒡をササガキにしてさっと洗い。干す。乾いた牛蒡をこんがりするまで炒る。ササガキは、細い程意良いお茶となるようです。私もさっそく試してみようと思いました。
by kuyugengen | 2012-11-18 19:50 | よもやま話
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立冬に入ったいうこの日はとても暖かく茶事の片付けをしていると汗ばむ。これから北陸の空は、にび色となり陽射しも弱くなる。私の育った松江市も同じなので驚きはない。しかし釣瓶落としの夕方の闇はいい気分ではない!木枯しが吹き庭の桜の木も黄色い葉っぱが一面に落ちると、落ち葉ひろいも楽ではない。しかし花の少ないこの季節につわぶきの花の黄色は目立ち心が和む。山々では、初冠雪の便りも届き、水仙の花も咲き始める頃となりました。茶の方では、この花の様子を「金盞」(きんさん)と讃え茶席に一輪の水仙を見ると「金盞銀台の花で美しいですね!」などと問答をしたりする。これは一重の水仙の美しさを金銀細工にたとえた呼び名でもあるのでしょう。 一般的には、「雪中花」とも呼ばれる。これも又美しさの喩えなのでしょう。
by kuyugengen | 2012-11-16 19:53 | よもやま雑宝帳

水屋奮闘記


金沢の老舗「銭屋」さんの若い衆2人は、ご主人の指導のもと毎回真剣な面持ちで懐石に取り組んでおられます。私の演出と道具組みに合わせて食材大きさを吟味・客と亭主・水屋のタイミングは、難しいものです。そんな訳で勝手は真剣勝負です。もったいない程の贅沢であると感謝しています。今年も無事に炉も開き、ほっとしております。

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この所金沢は大荒れです。今日は小降りの雨模様お天気に恵まれない茶事は珍しい。しかし濃茶になる頃は日差しも入り、悪天候ではなく、心からお持て成しができたことを喜んでおります。

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by kuyugengen | 2012-11-15 18:23 | 茶事

開炉の茶事日記


待合には、若かりし頃お世話になった、紅雪庵主人故布野鷹太郎氏から頂戴した、不昧の茶の湯の五ヶ条を江戸時代の衣装で表具した作品です。茶道具の縫いの部分(茶道具尽くし)は配置よくアップリケをほどこしてあります。
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 茶の湯の五ヶ条
 茶の湯はいかにも綺麗にいさぎよく 寂びたる中にも見所のあるを本とす。
 時世の移り行きを不辧一つのところに足をとめて移行を不知ものは、生涯の下手と申すなり。
 先達の仕置きしことは、いずれの流にもかぎるべからず
 茶道は点前を専一にして、意を次ぎにせよ 茶のものは意を専一にして点前を次ぎにせよ
 茶道は下手にててもよし、数寄者は下手にてはせんなきこと也
 点前は飯椀 をとりて飯を喰い、汁椀をとりて汁を吸い、箸をとりおきする如くなるを成就と申す也
 不昧は自らの茶境を五ケ条に記した。不昧の真骨頂ともいえる言葉です。

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にじり口の周辺には、例年通り敷き松葉を敷きお迎えする方々へのご馳走としています。

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本席は、醍醐寺懐紙 藤原家隆卿 詩歌三種
松の戸をおし明けかたの山の葉に
   雲もかからね 月をみるかな
ふるさとの みがきがはらの はじもみじ
   こころとちらせ 秋のこがらし
たがためにひとのかた糸よりかけて
   わが玉のをの たえんとすらん
はんなりとした公家表具中回しの西王母の金襴も美しい。

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炭点前も無事に済み稽古の成果も得た。今年は十年振りという色深い照り葉を炭籠の中にひとひら入れてみる。藪の内の座掃きはとても丁寧です。しかし今回は、スムーズに清めることができました。

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出雲地方の慣わしで年が改まった時、初めてお見えになる客人の祝儀肴に「家喜膾」「かきなます」と字をあてて喜びを表現する。私もそのことを忘れず茶事の改まった席にはそのようにお持て成しをしています。
向付は「和全」の金襴手四方たっぷりしているので、今日は甘鯛を用いて厚みのある向付けとする。

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椀盛はお茶の正月にふさわしい「伊勢海老真千代」に金箔を添えてみる。
壬生菜・蟹・菊花に生姜酢で合えたひと品は、扇面型古伊万里
鴨つくね・菊菜・蕪に針柚子を添えて

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            焼物はカマスの柚庵妻折れ焼き 器・山本教行 銀彩五角鉢

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            八寸は、鈴虫籠に唐すみ・ゆりね 香のもの・お湯となる。

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薄茶席は、吹き寄せの道・軸は、小堀宗中の碪・千戴和歌集6巻より
源俊頼・千戴和歌集 巻六より
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「玉川の里」は景勝地として全国に6ヶ所あり(六玉川)と呼ばれていて「三島の玉川」は、別名「砧玉川」とよばれているのでこの詩歌は三島玉川であると思う。「砧」は布を木槌で打つもので、「打つ木」「うつぎ」で「卯の花」とかかり白い卯の花が咲くのでも有名。この軸の題名である「砧」もそんな意味が隠されているように思います。

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炭をついだ後の炭の景色は美しく・藪の内流では炭が
「尉になる」といいその枯れた姿を喜びます。

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開炉のお菓子は火守りの縁起を担ぎ「猪子餅」を食べる習慣があります。しかし東京の稽古では、「きんとん」の送りは難しく「練り切り」が多い。今日はあえて「西王母と銘したきんとん」を用い、お土産に「猪子餅」をと考えました。
by kuyugengen | 2012-11-15 17:11 | 茶事

風神・雷神さんの到来

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北陸の冬の雷の物凄さは体験したひと人でないとわからない。まるで天が壊れて落ちてきたかのよう!最初に"ピカッ”と鯔妻が走る”直にバリバリバリ・ドガーン極稀には雷神太鼓も聴けて”カランカラン”と合いの手も入る。そして、その後、霰であったり雪になる。このことを称して雪雷、雪起こしともいいます。「海底にいた鰤が、この雷に驚き上がり網にかかる」という伝えもあります。d0133199_850305.jpg
この風神・雷神さんの襲来により食材は更に美味しくなり、冬の食卓は賑わいます。私は夜中の勇ましい雷の音を聞くのは大好き!「小気味がいい」夕べも散々聞いていつの間にか眠っていた。明日の茶事は、きっと「何かあったの?」という顔の空になり晴れてくれると信じています。やはり空気が澄んでいるので、雷の音色に違いがあるのでしょう!?
by kuyugengen | 2012-11-14 08:50 | よもやま話