永井百合子が提案する・・・遊びや茶事の愉しみ


by kuyugengen

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寒い年越です。今年もみなさまにご贔屓いただいたこと嬉しく思っています。ありがとうございます。私もようやく忙しい毎日から開放されてのんびりとした時を過ごしています。お話しにくい事柄で云いそびれていましたが、このページを使い思いきってお話しょうと思います。それはいつもとは異なる新年を迎えようとしているからです。初秋のある日 急に血圧が高くなり気がついたのですが、その原因は、腎機能の低下です。思いがけずハードな食事制限を仰せつかりました。振り返り反省してみると、今までは、好きな食物には目がなく満足するまで食べていました。確かに量が多かったナ!と反省しています。年齢も高くなれば人並に臓器も疲れるのは当たり前「ストライキ」なのでしょう?持病持ちの私の腎臓は、ダウンです!DRからは軽度の腎不全という嫌な銘を戴きました。「生活習慣病」とは、良く耳にしていましたが、まさに体で体感することになりました。しかし直に反省、1日の塩分5g・カリューム・低蛋白食を実行して今では尿蛋白も検出されずカリ蛋白量もOK「はな◎」を頂戴しました。しかしそれは制限しているからの値で、長い食事制限を強いられています。一番悔しいのは、抹茶・お菓子もお預け・大好きな果物は、コンポートにして食べるか缶詰です。これからは、西瓜もメロンも喉を通り過ぎることは無いでしょう?野菜は全てゆでこぼして調理します。現在体重は6キロ減ですが今は停滞期です。塩分制限・間食しないだけでも痩せるようです!

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現在大きい病院の指示に従っていますが、鍼灸とカイロは、別メニューで組み入れています。私は、鍼灸が体に合うので、自分でも朝晩灸を習慣としています。体のめぐりも良くなり心地よいです。そのお蔭もあり、毎日の生活に疲れを感じることはありません。一つまちがうと透析と云うこともあるので、真剣に食事制限をしています。健康という状態はすべからく臓器がそこにない・感じないと言うシンプルな感覚です。こうして思いがけない経験をしたので時々ブログを通して腎臓食の楽しみ方などお伝えしょうと思っています。病気は恐れず理解しながら、食生活を見直せばこれも愉快なものです!そして案外気の付かなかった食材の不思議も見つけるものです。
by kuyugengen | 2010-12-31 19:50 | 与えられた一病の楽しみ方

水指の仕覆


今年は25日仕事納めです。今日完成した方の作品を紹介します。以前薬師寺の古材を用いて水指をつくられた方の作品です。この方は、文化服装学院の先生をしておられます。とても綺麗な仕事をなさいます。お母さまは長くお茶の先生をされて、社中を率いておられるので、彼女は頼もしい後継者のようです。N女史は、個性的な美人・キャリアのある独身貴族です。洋服の世界から、お茶を通して和の魅力に目覚めほんとうに楽しそうです。彼女は、いつも静かに満足した時を過ごされています。

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この切れは、タイ「メオ族」の民族衣装の文様で染物です。毎年学院で行なわれるコレクション発表では、リーダーを勤められ、多忙な日々をお過ごしです。しかし毎回日曜日には、休むことなくいらっしゃっています。「今日はどうしたの?」と聞いた所、今日から冬休みに入りました。と爽やかな笑顔です。
by kuyugengen | 2010-12-22 19:47 | アトリエの製作品

今月のアトリエのお菓子


今月のアトリエのお菓子は、金沢水本さんの2種類の練りきりのお菓子です。「里神楽・西王母」中の餡は、蓬餡と黄身餡に分かれています。2種ともにみなさんに喜んで戴きました。金沢は毎回稽古の人数に合わせて心よくできたてのお菓子を届けてくださるので感激しています。東京は、そうはいかないので冷凍しています。まず冷蔵庫で自然解凍して三時が近づくのを見計らい常温にしてお出します

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世田谷の菓子皿は、故“中村梅山”作の焼き〆に色絵銘々皿「仕覆文様」のお洒落な皿です。私には、もってこいの絵模様なので楽しく使っています。

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by kuyugengen | 2010-12-20 20:32 | お菓子

金沢から帰り今月は休みなく稽古しています。昨日の稽古は、15年組みの方々で長い付き合いです。四方山話をしながら、福島からきていらっしゃるI夫人は、稽古が済んでも、数日東京でゆっくりなさるので、「ご主人に理解があるんですね!」と聞きましたら、「実はアトリエにお邪魔した時は、主人は60歳代で急に心臓麻痺で亡くなったんです。呆然としていた時に、永井先生と出会い元気を戴きました。こちらに伺えるのが一番の楽しみです 今まで内緒にして、そのことを話したことは、なかったの!」と目がしらに涙を忍ばせて話されました。私は仕事柄いろいろの環境の方々に接しますが、同じような境遇の夫人も多くあるようです。今日は木瀬君の小型の建水を、旅持用などの携帯茶器セットに組んでも面白いょ!と提案したものですから、福森さんの小茶碗と小棗を合わせ、今日、完成しました。ゆっくりと楽しみながら毎月お見えになっています。お茶の先生をしていらっしゃるお年寄りの茶道具などに楽しみながら袋を着せておられます。

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仕覆の稽古は、あせっても駄目です。楽しみながら、数をこなさなければ、一度覚えたとしてもすぐに忘れます。手仕事の経験は、一丁一石に到達できないもがあります。茶道具は種類も多いので、様々な道具の包みものも完成しますが、職人修行をした訳ではないご夫人が短時間でマスターできるもはありません。お楽しみこそ、最良の友!せっかちにならない学びの気持ちが、最も大切です。
by kuyugengen | 2010-12-19 19:51 | アトリエの製作品

降誕茶会アンコール編集


今朝は、雨だったので「どうだろう・・・!」と心配しましたが、お菓子の届く頃には、青空で晴れ!今日もついている茶会日和です。好評の茶飯釜の茶事も終りほっとしました。これで1月2月まで冬季金沢の稽古はお休みとなり明日は東京に帰ります。どうぞみなさま良いお年をお迎え下さい。

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洗い米を大津袋に仕込みますが、これは、茶入などに使う大津袋を大きくしたもので米は3合入ります。大津袋の最も古い袋の形です。私は袋師なので簡単に作れますが、一般の方々は、いろいろご苦労があると思われます。

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    凛々しい藪の内流の帛紗さばきも点前納めとなりました。ほんとうにお目だるいことでした。

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肩から布を掛けた方々は、今日は東方の博士・占星術士です。こんな愉しみもクリスマスならではの趣向です。みなさまも「ちょっとおすまし」ですね!
by kuyugengen | 2010-12-12 16:59 | 茶事

薄茶席の花

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今朝は日の出と共に起きて玄関の前にある壷庭の紅葉の葉っぱなどを拾い、今日の茶会の迎え支度に励みました。ささやかな庭の紅葉ではありますが、今年は真っ赤に葉の色を赤らめて私を迎えてくれ、初めての紅葉です。下記の画像は1週間前のまだ葉の付いている状態です。薄茶席の花も「加賀のこしぼり・冬苺の照り葉」に活け変え茶葉を漉し終わるとほぼ用意も万端です。朝の天気は曇りのち雨のようです。しかし程よいお湿りです。今日は全員金沢の稽古場の方々をお迎えしています。d0133199_8542994.jpg
by kuyugengen | 2010-12-12 08:55 | お花

卯の豆皿の到来


金沢も最後の稽古を済ませました。昨日の天気とはうって変わり雨あられの悪天候です。ちょうど昼さがり加藤先生から荷物が届きました。開いてみると一段づつ箪笥の仕切りのように並んだ箱に卯の豆皿が入っています。染付吹き墨兎の形の表情もいろいろで、つい微笑んでしまいます。稽古に来ている人にも見て貰うとみなさん歓声があがります。日常先生は忙しい生活なのに、型まで拵えて絵つけなど全て手ずからなさっています。いつも感心しています。豆皿は適当な寸法の皿より難しいものです。先生のように寸法も良く味のあるものは、中々できません。労作を頂戴して誠に有難いことです。

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by kuyugengen | 2010-12-09 17:16 | よもやま雑宝帳

降誕茶会の用意

クリスマスで使う茶器も勢揃いです。今年は運よく古銅の蓋置「南蛮人がワインで乾杯している」透かしの蓋置も加わり嬉しく思いました。聖杯茶盌はこの茶会に欠かすことのできない道具で傑作です。

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この所金沢の天気は荒れ模様でした。しかしこの数日うそのように穏やかです。8日(水)・12日(日)に行われるクリスマス茶会の用意などにはとても楽です。玄関には立派なポインセチアと私の提案した豆わらじのツリー小人さんも嬉しそうに皆さまの到着を待っていまーす。

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この茶会を済ませて1月2月は、休養をとり金沢は休みます。充分とは云えない総合点ではありましたが、私自身全力投球でがんばりました。雑宝帳に一つ々の気になる事柄を反省しながら、次に繋ぐ課題として記しました。みなさまに喜んで戴いたお気持ちが私の唯一の励みになり宝ものです。

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金沢で行うクリスマス茶会も年月を重ねて5回目を迎えました。寄付に到着なさった方から順に世界の珍しい切れを肩からかけてこれより降誕の世界へと誘います。クリスマスを表す茶器の数々の仕覆にも十字をアップリケした仕覆の作品など紹介して待合席で少し披露しています。
床の翁は日本人の考えるサンタさん 花器は、故・古谷道夫氏の力強い篇壺に柊南天・くまたけ欄を添えてみました。今月から茶飯釜も始まりました。

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茶席でご飯を炊き、煮物椀も調理するのは、冬のお持て成しで茶飯釜ならではの醍醐味です。真千代もクリスマスカラーの野菜(ホウレン草・卵の黄身・金時人参)で色つけした、蕪のみぞれ椀です。あしらいにあられ柚子を散らし体に優しい椀盛りも完成します。今年は、鍋の蓋に沈金柳蒔絵を施し改まってみました。

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強肴には、ご当地の香箱蟹・蓮団子の揚げ物・鴨・焼物には、今年は大漁という鰤の味噌柚庵焼お酒は佐久の土屋酒造さんの亀の海・にごり酒・葡萄のお酒・純米吟醸・しぼりたてなどを用意しました。毎回この月は、信州のお酒を使っています。

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お菓子を召し上がって中立・今日は吉はしさんの注文菓子で「百合根きんとん」真白く雪のよう口の中で解けてしまいます。私も今日は休憩して続きは、明日更新します。お楽しみに

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お話の順が前後しましたが、茶飯釜の茶事とは、席中でお客さまの前でご飯を炊くと云う火力のタイミングの難しい茶事です。当然40分位前より湯釜に湯をたっぷり沸かし温まった釜の様子を見て湯炊きします。米を入れる前に建水の中へ余分の湯を捨てて、柄杓のごうを沈めて水加減します。良く温まった釜で湯炊きするので15分位でまず一口の「びちゃ飯」が頂戴できます。もう一度火に掛けて蒸らし飯器に取りお預けとなります。一文字のびちゃ飯ひと口と蒸らしご飯そして水屋から用意した、蟹飯とご飯がメインの懐石なので、米のバリエーションをご馳走致します。なかなかできの良い炊き上がりで嬉しく思いました。
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お預け徳利「小林東五」と石杯は、唐津「土平」窯の重ね杯を使ってみました。花ビラを重ねたようで美しい作品です。
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本席の水指は、加藤静允先生の赤絵網目水指・つまみには、ターキーがちょこんと座っています。風炉先屏風は銀色和紙もみ紙のプリーツ一面の銀世界を表しています。茶器は、ほんらい黒無地の中次を使うものですが、今回は、お楽しみ茶会なので、久留子の蒔絵をあえて使いました。

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本来は、茶飯釜は、ご飯を炊いた後すぐ釜を洗い蓋を変えて湯釜に変わるものです。釜には地紋があり「お腹が空いたら飯を食え・喉が渇いたらお湯を所望」と禅語が彫られています」私はスピーディに釜を取り替えたいので、湯釜は、別の釜を用意しています。寒雉2代の車軸釜なので年末私は大車輪で働いています。と冗談いって席中を和ませています。

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薄茶席の設えは床に19世紀印度のミラーワークを敷き、星くずの道を歩くような雰囲気を表現しました。軸は藤村庸軒の「歳旦・歳末」の和韻「きれいにして さぁてと お金はいくら残ったやら、ざわざわとしていた街も 静かになってのどかに初春の梅を 楽しみましょうか」と庸軒は韻を返しています。京都の加藤先生に素敵な訳を頂戴した心打つ詩です。

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薄茶の茶筥席は、軸と合わせて、論語茶筥を用いました。この茶筥は、私のオリジナルの中でも特に気にいった筥です。江戸時代の佐野長閑の張り抜き茶盌・了入の赤茶盌など愉しい揃えが収めてあります。このようにして段々茶筥の中を充実するのが、茶筥の愉しみです!

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薄茶席のお菓子は、吉はしさんの干菓子とまや・やぶこうじできたての干菓子なのでとても贅沢で美味しい!和久傳さんの小菓子「艶えくぼ」も添えてみました。
by kuyugengen | 2010-12-05 08:35 | 茶事


いつも贔屓にしている金工作家の木瀬浩詞君が京都で初の個展です。彼は、職人ではなく、作家として生きるタイプなので、こうした発表の場を探しています。以前からこの会のことは聞いていたものの、あまり具体的な様子は解らず気に留めていませんでした。きまぐれに京都に来て気がつき急ぎ車を走らせました。とても素敵な会場で、彼の作品は多くの人々に感動を与えているようでした。

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この会場は、土蔵を改造してギャラリーとして使っています。彼はこのような雰囲気の会場で個展をしてみたかったそうです。京都に来ても滋賀の自宅からは、毎日何時間もかけて会場入りしているそうです。運よく明日までという時に間に合い良かった!コツコツトントンひたすら叩くこの仕事は、彼の天から授かった才能のようです。もっといい時代であれば、少し楽もできたでしょうが、しかし彼は、現代には、珍しい純粋な青年です。おそらく良い話も舞い込んでくるのではと私は確信しています。

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男の子なので、何を考えているのか言葉少ないので解らないこともしばしばあります。人間としての表現力に欠けるので、「しんき臭く」も感じますが、そこが又彼の彼たる由縁なのでしょう!まさに仙人のような青年です!
by kuyugengen | 2010-12-04 14:09 | 金沢で見つけた新しい息吹

そうだ 京都へ行こう


「今年の京都は紅葉の綺麗なところも多くあり、まだいいです!」と朝の番組で紹介されたので、金沢へ行く前に「そうだ京都に下車しょう!」と思いたち新幹線に飛び乗りました。

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案内のタクシーは、しばしば頼りにしている井上さんタクシーといえどもボルボでお迎えです。要人の方を専用にしている運転手さんです。私はとある方の紹介でいつもいい思いをしています。まず京博で開催されている「松園」の展覧会を・・・東京とは違い人もほどほどでゆっくりしています。数点心を打つ作品に出会いましたが、あまり美人だけ見ていても、お腹がいっぱい 早々次へと出発です。

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錦織りなす木々の紅葉も大好きですが、観光客を魅了した後の何かまだ力を残しがんばっている名残の紅葉にも心ひかれます。今日きて良かった!と心の中で語らいながら木の葉の道を歩いています

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吹き寄せの落ち葉は絨毯を敷いたよう・・・!美しい照り葉は、惜しみゆく秋の忘れ形見にも見えます。
「くろ谷金戒光明寺」は、法然上人の寺、東福門院ゆかりの寺でもあり公開期間限定の寺です。

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秋の風が運んだ吹き寄せです。どれ一つ見ても同じ表情はなく、そこには、微笑する秋が、過ぎ去ろうとしています。

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永観堂の照り葉も木漏れ日の光の間から美しい枝の装いを表現しています。井上さんは、カメラマンの立木さんから「紅葉は、枝の下から写すもの」「桜は逆だょ」と教えて貰ったそうです!そして「他の人にも教えてあげて」と云われたそうです。ほんとうに御もっともです。こんな2人のよもやま話は尽きません。今日は時雨を急ぐ紅葉狩り良いシャッターチャンスに恵まれません。

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大きな杉の御神木は朽ちています。枯れて尚このように、神々しいお姿を見られるのには感動です!

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夕暮れは、早く訪れます。急ぎ下賀茂神社に行き、自分の干支の社に御参りして今年の無事と感謝を祈りました。
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明治時代のゴシック建築をそのまま使っている洒落たパーラーは、昔の領事館跡です。私は初秋から持病が少し悪化したので、外で食べるものはなく、メニューを見て、南瓜のパイと紅茶を頂き案内のお礼を云って駅へと急ぎました。そして夕方の電車で金沢へと思ったものの、電車は突風の為、不規則運転をしていて立ち往生です。又井上さんに頼み、観光客で混み合う京都のホテルを裏口から、手配頂き、ほっと安堵の夕べを向えました。紅葉狩は楽しかったです!
by kuyugengen | 2010-12-04 12:33 | よもやま話