永井百合子が提案する・・・遊びや茶事の愉しみ


by kuyugengen

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7月世田谷の稽古も終了しました。今月は猛暑の日々が続きましたので、体調を崩された方々も多く心配しました。私はどういう訳でしょう!おそらく初夏からかかすことなく又当たり外れもない西瓜の味に魅了されて元気ハツラツでした。また元気な笑顔でお目にかかる事を楽しみにしています。

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今日は「歌丸一門会」の例会の日です。会場は満員で補助椅子も出ています。今日のお話は、芝居というものを一度も見たことがないある地方の話です。殿様は政治改革を行い「まず我々が毎日安心してご飯を戴けるのは農民があってのお蔭」その恩返しに“芝居というものを興行して良民に見せてやろう”という計画が持ち上がり江戸で有名な中村座に公演を依頼する。話も纏まり、舞台当日となる。演題は通称「文弥殺」をかけることになる。心やましい十兵衛が盲目の文弥を殺して懐に温めている百両を狙う。いつの世も同じで借金の相談を持ちかけるが文弥は応じない とうとう背後から切りつけて止めを刺す。するとそれを見ていた殿様は怒りだし舞台に駆け上がり「我領分では、座頭を殺し金銭を強奪するものはおらぬ あのものを召し捕らえよ」と命じる。そして役者は縄を討たれる。一座の者は驚き「これは芝居です」と説明するが解らず、「実は芝居では黒子が死人を毛氈で囲うと後ろで死人役が歩いて舞台から下りるのです」「ほらこの通り文弥は生きております」殿様は「何と毛氈をかけると生き返る?」「それでは合戦で敗れた我先祖にはその時毛氈はなかったのか?」と尋ねてこの話は幕となる。そんなコミカルな内容の話でした。確かに能舞台でも死んだはずの人が静々と花道のお幕に歩いて終わるので、ある時同伴した娘が「何で能は死んだ役が歩いて帰るの」と面白い質問をしたことを意味は違いますがふと思い出し微笑みました。歌丸さんの古典落語毛氈芝居の熱弁に感動しました

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歌丸さんの話芸は熟練の他には、例えようがありません。細い体に吸い付くような身ごなしの着物姿・品格のある江戸弁の心良いこと・・・・!美しい・・・・!まさに一人芝居の原点のように感じています。どうぞいつまでも勉強になる話を聞かせて欲しいと願っています。 来月も晦日があるので楽しみです。
by kuyugengen | 2010-07-31 23:53 | 歌丸さんの落語集

都心の生活からいっぺん長閑な田舎暮らしを楽しまれているIさんのお宅へ初めて訪問しました。彼女は畑の“虫”と格闘しながら今では農作業を満喫・・・・!新鮮で甘い野菜つくりに励まれていました。木々に囲まれた優雅な田舎家の一人暮らしです。これは地方ならではの贅沢です。
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20年来アトリエの常連で、私とは年齢も近く気の合った友人の一人です。もう10数年前に作った古切れ“蛤尽くし”の水屋屏風、今も変りなく玄関を飾っていました。
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梅雨明けの「海の日」は厳しく暑い一日でした。昼食の後に「西瓜は別腹でしょ!」とニンマリ微笑みながら差し出された、あまーい西瓜 みんな顔を見合わせながら「やっぱり別腹ネェ!」私一人でこれだけの量をたいらげ お腹は、パンパンです。トウモロコシも「好きでしょ」と連続のお持て成しに同伴者も驚きながら「つい食べてしまいました」まるで餓えた動物のようです。ラリックの朝顔の器で頂戴 彼女の輝かしい昔の姿を何となく思い出し懐かしんでしまいました。
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彼女の作る野菜はあまーい!こんなに沢山のお土産です。みんなで当分に分け帰りは大変です!「カートを持って来て」とお知らせがあったのは、このことでした。千葉の中でも、ここ多古町には、美味しいお米が収穫できるので有名です。直に精米して、これも皆さんへのオモタセです。毎月東京からのお客さまも絶えない交友ぶりで、まことに幸せそうです。
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住まいのすぐ近くに日本寺(にちほんじ)という鬱そうとしたお寺がありその境内に珍しいお乳がぶらさがっているようにも見える公孫樹の木の枝を見つけて、面白かった。
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道の駅のすぐ近くに長い土手があり舟遊びの遊覧船も通っています。ベンチに腰掛けている親子もよく見かけるソフトクリームではなく“西瓜”の一切れを買っています。中々田舎らしくて いいもんですネ
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行きは電車・帰りはバスと二つの選択を楽しみました。ディズニーランドが近づくと夕日もしだいに赤くなり、レインボーブリッジの背景は美しい夕焼けです
by kuyugengen | 2010-07-19 21:21 | よもやま話

金沢の稽古作品


7月11日この日は泉野町のラストの稽古日でした。毎月黙々と稽古を重ねていらっしゃるTさんは、いつも熱心で まっしぐらな方です。私はこの方のことを「黙々ちゃん」と呼んでいます。私のオリジナル茶筥“蛤重ね”を求められ、彼女にとって、お気に入りの茶道具となりました。外筥もまた別に茶筥として組めるので、今回 大正時代の京紅型を用いて外筥の仕覆を作られました。この方は、「雑誌金澤」という豪華な地方紙があり、たまたま私の記事を見つけて、心をそそられた一人のようです。北陸の方であっても、ひと味違うサバケタ性格で美しい奥様です。私にとって今回の旅は強行群でしたが、12日の朝松江に向かいました。

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by kuyugengen | 2010-07-17 18:43 | アトリエの製作品

島根半島の海・・・・!


私は松江に墓参りに帰る時、気の合う親友のお宅に居候します。彼女の住まいは、松江市の田舎町にあり美しい島根半島の海を一望できる漁村にあります。長い坂道を車で下がると、目の前に、大きな海が広がり迫ってきます。そして夏の海は、何事もなかったように静かで長閑な時を刻んでいます。

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出雲発「やくも号」の車中では、昔のように「なまり・方言」を聞くことはなくなった。しかし後ろに座っていた老人と中年のビジネスマンとの会話を聞いてしまった。男性は、老人に問いかけました。「この地方は、お茶が盛んであったようですネェ?私は、点前や作法というものがあるので、お茶は苦手ですヮ!何で茶盌を回したりするんですか?」老人は、すかさず答える。「茶盌には正面があるのでそれを遠慮して、ズラスですヮ!まぁ貴方の頃から茶の湯を心得ていれば、社長になってあわてません!大企業の社長さんは皆心得ておりますヮ」それは、現在では?です。「正客・次客が主なんで、500万位の茶盌が出ますヮ」「相客は驚いてヒャー!」と言葉を失っていた。そして「後の人は1万円位の茶盌デスョ」「しかしよーく知っておられるんですね!ほんとうに勉強になりました。」とひたすら感心していた。その後の話は“なんでも鑑定団”の話へと移った。こんな会話を聞くとは、何て松江らしい!と私も驚いた!さすが山陰の旅ならではの光景のようにも感た。80歳位の老人と60歳に近いのビジネスマンとの間の面白い会話として記憶しました。岡山から新幹線へ乗り替えて東京へと向かっています。京都を過ぎると、薄紫の山並が、天にも届くように水蒸気が2本並び昇っています。何と不思議な景色でしょう!旅の終わりを告げる車窓からは、伯耆大山・富士山の姿も今日はなく 何だか 寂しい しかしパノラマのような窓の景色の移ろいに暫しまどろんだ 東京に近づくにつれて入道雲もモクモクと湧き上がり勢いよく流れています。そして私もいつしか現実の生活へと引き戻されて行くようでした。
by kuyugengen | 2010-07-15 19:48 | よもやま話

7月12日久しぶりの里帰り


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金沢の帰りに思い切って松江まで足を延ばし墓参りに帰りました。久しぶりに伯備線から見る車窓は、新緑も深まり美しい緑が目に舞い込みます。金沢から京都へと向かい、京都から新幹線で岡山そこからは、単線の伯備線・松江まで6時間30分の長旅です。庄川あたりから山並みは長く続き、墨蹟山水図のよう・・・・!昨日の雨で川も水かさを増し、流れは濁流・土色です。山々は水蒸気も立ち、いっそう幻想的な景色で心も癒されます!岡山の駅の売店には、美味しそうな白桃・・・・!備中高梁(たかはし)の駅を通り過ぎると思い出すのは、素朴な味の"ゆべし”です。

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松江市にある親友のお宅は最近松江市と合併して加賀町になりました。家路に向かう一本道は、日本海のを一望する絶景です。昔から海の中に洞窟の祠があり、その洞窟に入り仏になった子供が親を慕い小石を積みあげたと言う伝えがあります。夏限定のパワースポット・そこには専用の小船があり、洞窟への道案内をしてくれます。今日はのんびりとした列車の旅でしたが、飛行機で行く場合は、着陸態勢に入る時まるで、宍道湖に降り立つようです。夏の宍道湖は美しい・・・・!これはゴッホにも描けない程リャルタイムで空が真っ赤に表情をかえます。

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by kuyugengen | 2010-07-12 18:28 | よもやま話

七夕の干菓子


4日の茶会では、うっかり干菓子の注文を忘れてしまい、今日の茶会は、ひとまず改めて注文しました。"滝煎餅・観世水・青楓の3種盛りです。先月は、私用で忙しかったのでこれは大きな減点です。

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昨日の大雨も晴れて今日は快晴です。ほんとうに神さまに守られてのお茶事のよう!感謝

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真剣な面持ちの濃茶点前です。お陰さまで今回も、皆様に喜んで戴けて、幸せでした。梅雨の盛りに遠路よりのお出ましは、大変でしたでしょう!。半年の茶事も天候に恵まれ、ほっとしました。猛暑の夏は休み、10月重陽の茶会より始めます。私の茶事は、みなさまの口伝えで成立しています。心をひとつにして会することを、昔から濃茶の仲と呼ぶことがあります。一垸のお茶を啜ることで心穏やかに、幸せを感じられる茶道の道を模索できた私は、生涯の幸せ者だと感じています!
by kuyugengen | 2010-07-10 16:05 | 茶事

花の活けかえ


本席の釣り花の花入に今朝花を活けました。2回目の七夕の茶会です。釣り鎖も江戸時代の釣り釜用の鎖(七宝)に替えてみました。笹の留めに、”だるまのりゅうずき”と言う珍しい紫陽花を添えてみました。今年は2輪しか咲かず切るには忍びないことでした。釣り花の鎖に思い切って真鍮と七宝細工で造られた骨董品を使ってみましたが、真鍮と銅の相性の良さで中々インパクトもあり、私にとって新しい発見 面白い使い方の冒険でした。花入・鎖の取り合わせもいろいろ考えると未知なる美しさに到達するもの!しかしこの花入は、それだけ堂々としいて、作家に力があるということなのでしょう

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by kuyugengen | 2010-07-10 08:36 | お花

薄茶席の軸


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七夕の薄茶席の軸は、細身の一行です。 蛙子月中落天香雲前瓢大徳寺430世大徹宗斗の筆  蛙の子は池に映る月の中に落ち 瓢のような雲が漂い その夕顔にも似た花は香をも感じるようだという意 美しい精神性を表した歌です。おそらくこの花には香はないと思う 大徹和尚は、あたかも香を感じる程美しいと思えたのでしょう!

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瓢の花は、夕方に花が咲き、日が登ると花は閉じる 夕顔にも似た真白き花は小さく可憐で美しい・・・・!
by kuyugengen | 2010-07-09 18:08 | 茶事

茶会における特別の扱い


私は自分のできる範囲内の組み合せを思考しながら毎回茶会を演出しています。本日床の掛物は宸翰扱いを考慮して、にじり口の下駄石の上には奉書を敷いて改めています。

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御陽成院の美しい薄曇の料紙「ゆうぐれは 雲のはたてにものぞおもう あまつそらなる 人をこうとて」この歌の中の文字を引用して、雲のはたてを織物の機あまつそらを天の川に掛けた和歌は七夕の茶席の軸としては雰囲気の良いものです。お客さまも本日の席へ配慮戴き、床にお尻を向けないように気使い座られていました。客の心になり又亭主の心を労うお茶の文化は、いつまでも残したいものです。

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寄り付きの軸は尊円法親王筆「和漢朗詠切」初夏の歌 三種です。2回目の茶会では、抑揚を付けて読みあげてみました♪これも七夕には、面白い演出であると感じました。

池ひややかにして 水に三伏の夏なく 松高くして 風一声の秋あり
すずしやと叢ごとに立ちよれば 暑さぞまさる とこなつの花
したくぐる 水に秋こそ通うらし 結ぶいづみの 手さえ涼しき
松かげのいわいの水を結びあげて 夏なき年とおもいけるかな 




 
by kuyugengen | 2010-07-07 10:04 | 茶事

アトリエのお菓子


7月アトリエのお菓子は、昔懐かしい味"麦羊羹”です。小さい頃 甘いおやつとして麦粉に砂糖を入れて練り込みかき回した”おちらし”と言うおやつを食べたものです。金沢には、その味を今に残した品の良い水羊羹があります。水本さんへ注文すると作って貰えます。懐かしく又捨てがたい味なので喜ばれる夏のお菓子です。

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by kuyugengen | 2010-07-06 18:46 | お菓子