永井百合子が提案する・・・遊びや茶事の愉しみ


by kuyugengen

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良く馴染んでくれた茶垸


もう何年になるでしょう・・・!日本橋三越において細川護熙展があった時、心に響く茶垸に出会い、迷わず購入しました。それは唐津窯“皮鯨”細川手です。ちょっと薄造りなのは気になりましたが、“かいらぎ”のできも良く、私は「薄こほり」と名付けて、後日届くであろう箱書きに間に合うようにお願いしました。毎年夏になると涼しそうなこの茶垸を普段に使い愛玩しています。今年はその茶垸を出してみると、急に育ったように感じました。器はやはり、もったいながらず、面倒がらず季節に合わせて使い慣らすと、土味も深まり思いがけず面白い陶器の顔を発見することもあるものです。そして愛おしく思えるようになるものです。

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唐津独特の“かいらぎ”も美しく気に入っています。口造りの皮鯨の景色にも、ちじれが入りその変化に驚いています。毎月アトリエのお三時用にと手荷物で持ち帰えり、たくさんの方に鑑賞してもらうので、その「おしゃべり」も聞こえてくるかのような、味のよい雰囲気です。

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by kuyugengen | 2009-07-31 11:12 | よもやま雑宝帳 | Comments(0)

心に残る夏のお印



猛暑の毎日でございます。皆さん遠方より稽古にお出で戴き又夏のご挨拶も戴いています。昨日のこと「先生の心に涼しさをお持ちしましたョ」と挨拶と共に、こんな素敵な“切り紙”が同封されていて感激しました。
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すべて雪の結晶を表しています。左から つららゆき・かぜゆき・こもりゆき・白は雪、初雪各々結晶です。その中に黄色い瓜の花・桃色の撫子なども混ぜてあります。このご婦人の仕草にゆったりと過ごされたのであろう時の流れを感じます。私の茶会でも雪の多い日など床の間の花はあえて入れず「今日はおりからの雪景色なので、六ツの花にさせて戴きました」と挨拶して、花を省略することもあります。雪の結晶を花に見立てながら、雪灯りに親しむことも茶の世界にはあるようです。猛暑で暑い夏などは、六角の雪の結晶を花に喩えたり、床に雪景色の幅など掛けて涼を得たいように感じるこの頃でございます。
by kuyugengen | 2009-07-27 10:05 | よもやま雑宝帳 | Comments(0)

夏の夜の花火


今日は日曜稽古なので、忙しい一日でした。ある話の中に「今夜は府中の花火大会なんだ」「打ち上げの場所がすぐ近くなんで家の中にいても地響きがするようョ!」と話が盛り上がり、私も懐かしい神宮の花火をマンションの屋上で見た日の光景が脳裏に浮かび 「私も見たい!」と思う気持ちが、すべるように言葉となり厚かましくも彼女のお宅へと押しかけてしまいました。

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府中の花火は競馬場で見るのだそうです。しかしお話のように、彼女の家は、秘密の一等席でした。貴女のための花火が、天空の夜空に咲き競っています。 お蔭で私の疲れも吹っ飛び元気がでたようです。ほんとうにお世話になりました。
by kuyugengen | 2009-07-26 22:24 | よもやま話 | Comments(0)

稽古が終わり地下にある“くろ麦”と云う美味しい蕎麦屋に立ち寄りました。今日はラストオーダーもギリギリセーフで間に会いました。
私は、更科・茶蕎麦・芥子の実の三色蕎麦を注文しました。それぞれの腰の強さは異なり、喉越しの良い初夏の味です。
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               この店で自慢の蕎麦饅頭も美味しく頂戴して ご馳走さまでした。
by kuyugengen | 2009-07-25 18:28 | よもやま話 | Comments(0)

娘が侘しい独り暮らしをしています。その三軒茶屋の賑やかな通りの一角にがっちりした地下への階段が見える。降りると、レトロで懐かしいまるで、私達の青春時代がタイムスリップしたような雰囲気の店内です。名前もパーラー「シャノアール」 私は2度目の来店です。階段を降り切った所にメニューのサンプルのケースもあり、その器も昔ながらで、たっぷりとしたサイズです。若かりし頃、おしゃれなパーラーで気取った日のことを思い出します。お客さまもいつしかこんな歳になってしまったョ!と笑いながら話しているようなそんな心の会話が聞こえるような「この階段が上がれるまでは来ますよ」と云う気持ちも伝わって来るかのようです。何ともいえない安心感を感じました。

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広い店内は常連さんが多ように感じました。そして年配の女性友達の交友の場になっているようです。私は変わり者で、昔ながらの“ナポリタン”とか“バタークリームのクッキー”なども好きです。あまり“技巧派”ではありません。最近は、デミグラスソースなども凝りすぎていて、残念に感じることも良くあります。インスタントラーメンなども何だか急に食べたくなり娘に「臭い」とイヤがられています。「お母さんはやっぱりここ好きでしょ!」と云われて、「私達の青春は、こんなパーラーでデイトをしたりして楽しかったよ!」その気にならない娘に何気に言い返し別れました。

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by kuyugengen | 2009-07-24 20:04 | よもやま話 | Comments(0)


不忍の池は蓮が元気いっぱい咲いています。花は心なしか少ないように思いましたが緑の葉色が思わず目に染みます。蓮は恋(こい)を表し、中国唐の李白の詩の四楽章の元になった「採蓮曲」(さいれんきょく)に男女思想が歌われています。文人煎茶の世界では、蓮はイコール「恋」を表し、採蓮の曲をイメージして早朝に開いた蓮の花に茶を詰めて細紐でいわえて又その紐を解き花弁の間から茶銚へと茶葉を注ぐ ほのかな艶やかなか香りがたち晩夏の夕べの残照を愉しむように茶を吟ずるなどといった巧者な茶の点前もあるようです。そんな時、設えは全て「蓮」(こい)一色となります。ここ上野不忍の池の畔を歩く時は、とうぜん忍び会うことはせず、仲睦まじくそぞろ歩くと良いでしょう!昔の人は粋な計らいを考えたものです。今日は“不忍の池”の語源などちょっと紐解き遊んでみました。

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今日は最後の休日です。古い籐組み籠のひと揃えを旅持ちにしょうと茶籠の拵えを作っていました。今日は仕覆ができたので、最後に籠の紐を道明さんの「高麗組み」にしたいと思い、雨曇りの日ではありましたが、上野へと出かけました。そして久しぶりに道明さんへ足を延ばしました。しかし何年もご無沙汰なので街の様子も変わり、今浦島のよう!周りは凄い“歓楽街”で目のやり場もありません.「道明」の小さいお店の場所もなかなか見つからず何度も電話で道を尋ね ようやくたどり着きました。
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ご主人のお話では、明るい内のみの営業ですから・・・!と愛想のないお言葉です。そして「うちはオーダーなんで」のいってんばりで、あまり余分に会話が広がりません。昔の老舗ならではの良いプライドはあまり感じられず、少し残念に思いました。d0133199_1984425.gif                                                                                    帯締めは少し在庫もあるようです。美しい高麗組みですね!
by kuyugengen | 2009-07-24 18:10 | よもやま話 | Comments(0)

金沢の盂蘭盆会

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                大谷廟所の本堂の佇まいです。

稽古も終わる夕暮れ時、知人に誘われて盂蘭盆の行事の一つである「切子灯篭」の幻想な灯りを見ようとでかけました。別院と呼ばれる大谷廟所納骨堂に切子灯篭の灯りが点ります。この行事は、金沢ならではの優美な盂蘭盆会のお迎えです。

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          お花の冠をつけた灯篭は幼子の御霊を祀る灯篭です。

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                護国神社の本殿の設えは荘厳です。

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戦没者の御霊を祀る護国神社の「あんどん」は又違う趣を感じます。くったくのない童子の絵にも、つい見とれてしまうひとときでした

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玉砂利を敷き詰めた境内の一角では、豪華な雅楽のバック演奏&紙芝居の朗読風景も本番さながらの練習です。

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こちらの「あんどん」はいかにも“戦没者の慰霊”を表わした絵のようです。“素晴らしい万灯みたま祀り”です。

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盂蘭盆会の語源は「ウランバナ」と云う梵語が仏教の魂祭を意味することから「盂蘭盆会」という言葉で日本語に伝わっています。一般ではそれを略して「盆」と呼ばれたようです。釈迦の十大弟子の一人「木蓮尊者が亡くなった母を飢餓界から救ったことから、「観喜会」「かんぎえ」とも云われて後に盆踊りも始まったようです。

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         境内では各流のお花の奉納も準備されていました。

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               静寂に夜もふけていきます。

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蓮の花束も金沢では、無造作に売られています。お蔭さまで素晴らしい盂蘭盆を楽しむことができました。金沢では個々の家々でこの切子灯篭に名前を書き親戚縁者も必ず墓地にお参りするのだそうです。身内の多い家は当然灯篭の数も多く下がる訳です。このように盆の数日間,幻想的な灯りが美しく金沢の夜空を照らすことでしょう!これも金沢ならではの“不思議”です。

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by kuyugengen | 2009-07-13 22:38 | よもやま雑宝帳 | Comments(0)

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初夏の蹲の心使いには、氷を入れて涼の演出を楽しみました。

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本席の掛物は短冊ではありますが、御陽成院の御宸筆なので神官の扱いを用いて下駄石に奉書紙を敷き改めました。

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薄茶席は今月も茶筥でのおもてなしです。百合風炉と花芯の瓶も軽やかで、なかなか良い感じです。仕覆の切れには、江戸時代の縫いとアップリケが施されています。夏季の金沢はとても暑いので9月まで茶事はお休みします。今月はたっぷりとブログ画像を載せました。次回の茶会は10月重陽の茶事からです。みなさまのご協力により無事に茶事が行なえたこと心より感謝しています。
ありがとうございました
by kuyugengen | 2009-07-12 21:26 | 茶事 | Comments(0)

濃茶を愉しむ


濃茶席では藪ノ内流の茶筅飾りの点前を試みました。涼しそうでよい趣向のように感じました。藪の内では茶筅飾りの点前は、特別意味のある点前ではなく気楽にいつでも愉しむことができます。

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私もいつになく真剣に点前と取り組んでいます。濃茶垸も「高麗青磁・柿の蔕」の二垸でたっぷりと濃茶を練りました。
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by kuyugengen | 2009-07-12 18:56 | 茶事 | Comments(0)

七夕の懐石


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犀川上流の鮎もこんなに大きくなって美味しかったです!銭屋さんの蓼酢は手作りですから、鮎の旨味を引き出しています。
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八寸には、待合の初秋の軸に関連付けて“虫籠”を使ってみました。お酒は雪温で一定にして外気を遮断した中で3ヶ月間瓶詰めで熟成させた雪中貯蔵の吟醸酒「ついもう一杯とすすむ忘れ得ぬ味のお酒でした」妙高酒造の“深雪の里”です
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今日は伊賀の福森さんもお出で戴きましたので、湯桶・香の物の時に土楽さんの「福さんご・伊賀牛のしぐれ煮」を使ってみました。今月は七夕の牽牛のお話にも関連付けての、ご馳走です。また一つ懐石での新しい取り合わせを見つけたように思います。湯桶のオコゲも釜で炊いているので美味しく好評のようです。
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待合の軸は初秋の図 鈴虫の巻き 江戸切れ縫い表具で表わしました。
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薄茶席は長崎更紗と印度更紗を融合させた「淡交社の更紗特集」で使ったものです。双眼鏡を覗いている図なので「天文」に意味付けして円の部分は双眼鏡から見えた図です。幕末の和更紗は稀なものです。
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本席は御陽成院の御宸筆の短冊に笹に梶の葉を下げてみました。三つ人形の蓋置きも清朝の水盤の縁にさりげなく置いてみました。
by kuyugengen | 2009-07-12 18:35 | 茶事 | Comments(0)