永井百合子が提案する・・・遊びや茶事の愉しみ


by kuyugengen

カテゴリ:茶事( 188 )

乞巧奠の茶事回想

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今日も又蒸し暑い日になりました。雨の七夕ならばカササギが羽根を重ねあい天の川を渡してくれるのでハッピーエンドとなるはずです。しかし台風ではどうでしょう?古語の中に七夕が雨に降られると「(さい)涙雨(るいう)」と呼ぶゆかしい言葉が残っています。七夕を演出もマンネリにならないようにと考えるのは大変です。ふと蓮酒を祝儀にと考え、まわし呑みしたことがあります。「像花盃」といい縁起のよいものですが、蓮の葉の芯に針で穴をあけて茎から吸えるようにいたします。蓮の葉がしおれやすいので難しいものでした。




かささぎの羽根をひろげて天の川


            逢瀬やすかれ今宵たなばた




by kuyugengen | 2018-07-07 12:28 | 茶事

乞巧奠の茶事の回想

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七夕に使う梶の葉は信州諏訪大社では、境内に植えられていて、ご神木とされていました。使用方法は様々あり、神事の供え物の敷き物・人形(ひとがた)として厄を祓うなどです。




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茶の湯では玄々斎のお好みとして水指の葉蓋にも使われています。(これは相当大きい葉を手にいれなければなりません)本来のお好みは末廣籠の中の落し・受け筒に膝を塗り切り箔を短冊散らしにした思考のようです。玄々斎の巧な意匠は素晴らしい!七夕に因み七枚の梶の葉に歌を書くという伝えも残っています。




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床は御陽成院の和歌・花入は銅制の釣り花型の花器に涼を感じる夏座敷です。七夕の茶事では、歌を詠みあえると愉しいですね。





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本席の道具組は、切りあわせ風炉で軽やかに、水指はインパクトのある石畳み文様・加藤静允先生の作です。主茶は高麗青磁平・茶器は乾隆硝子・仕覆は短冊を刺繍した白地の袋と七夕の拵えは愉しいものでした。




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薄茶席の床には、短冊飾りをして五色の色紙で折り紙を折り歌を書く。干菓子器には、昔流行した糸屑入れの折り紙の中にお菓子を忍ばせてみました。これは細やかなお持て成しですが、女子には以外性もあり好評でした




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待合には、文房具飾り切れ手鏡や歌帳を飾り愉しい演出となりました。12年間の茶事は自分にできる限りをつく、やり終えたことに感謝の気持ちを込めました。思い出のアルバムとしてアップしました。

芋の葉に露をあつめて墨を摺る


          願いごと書き小竹(ささ)むすべる








by kuyugengen | 2018-07-04 05:49 | 茶事

重五の道具組

端午の道具組は本物の小太鼓を火鉢に転用して、落としを入れて、周りに羊歯(しだ)蒔絵などの草が蒔絵しある風炉を用いました。釜は兜型・水指は明七宝・主茶碗は引き出し黒・茶器は安南平仕覆はロンドンに渡り里帰りした錦です。茶杓は海田曲巷・風炉先屏風は、桑透かし網目、このような細かい繋ぎ文様を称して「永遠」を表しているといいます。


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by kuyugengen | 2018-04-24 08:30 | 茶事

重五の茶事の思考

端午の茶事を主催していた時は、お預け徳利の絵付けなどにも「龍鉄絵の(へん)()・三島・吹き墨み」などキリッとであったり少し“はんなり”となど気を使ったものです。向付けの皿もユニークな表情の寅の絵や鯉魚(りぎょ)の染付など楽しい道具を用いました。五節句の茶事は私の茶の思考の全てを表した茶会でした。今は、しなくなった茶事ですが、お客様と愉しみを共有でき縛られることない日常茶会が主催できたことは幸せでした。美味しいものの多い金沢の舞台も最高でした。季節になると懐かしいのでふと思い出すものです。


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by kuyugengen | 2018-04-23 18:39 | 茶事

思い出の観桜茶会の回想

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今日はNHK青山の稽古日でした。新人のお弟子さんの中に私のブログを愉しんで見ているとおっしゃる方があり、その話題の中に茶事の在り方がとても愉しい!お友達もそう言っていますょ。と話され嬉しく思いました。ふと、桜茶会のことを思い出す。玄関に枝垂桜があるので茶室にはあえて桜は飾らず、時を見計らって毎朝笹の枝を切り、釣り釜の鎖の穴に竹通す、笹の葉が丸まらない内に懐石が終わるので気を使う用意でした。それが出来たのも、玉家建設さんのお蔭でした。今でもよくやり通せたことを誇りに思い皆さまに感謝しています


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  釣り釜の揺らぎ見つめて客を待つ 銅鑼の響きに春の声きく


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桜の咲く頃は、花冷えでまだ寒い。最後となる茶飯釜をお客様にお出ししています。ほっこりとして暖かい春の到来です。現在茶事をしないので、こうして画像を通して楽しんでいます。たくさんの方々に来て頂いたことは、私の宝物となっています。







by kuyugengen | 2018-03-24 20:18 | 茶事

ひいなの茶会の思考

昨日お弟子さんの雛茶会があり、会記を書き、立雛を認めました。お席の雰囲気も和み好評で良かったです。お茶の文化も新旧交代の時期を迎ています。しかし今までのように弟子の増減はないこの頃、少しでも楽しいお茶会を経験して日本文化が発展して欲しいものです。茶の文化一般をどのように普及していくと良いか全く先の見えないものがあります。親しみやすく崩してPRしても成功するものではないと思います。

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by kuyugengen | 2018-03-12 20:15 | 茶事

袱紗の仕立の提案

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干支オリジナルの袱紗をみなさん毎日仕立てて居られます。戌の足跡

蹠球(しょきゅう))文様は、本来薄い色合いが表に織られています。何枚も仕立てられる方には、色の配置を64にして、裏と表を繋ぎ雰囲気を変えることを提案しています。大袱紗の場合は、なかなかお洒落な帛紗になり楽しいですね




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左)緑色は本来の裏地です。         右)藤色は本来の表地です。


by kuyugengen | 2017-09-22 16:01 | 茶事

夫唱婦随の茶事




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裏千家教授の免状を取得された方があり業躰の先生やお仲間を招き感謝の気持ちを表し自宅の茶室で2日間に渡り御礼の茶事が披露されました。私は黒子で脇の手伝いを楽しみました。懐石料理も大切な方々を招かれたので、新宿・柿傳さんの出仕事を頼み季節の献立をみつくろいました。東京近郊の駅にも近い立地条件の数寄屋のお宅は打ち水が清々しい風情です。路地の佇まいも充分でゆったりと茶の生活を愉しむ環境があります。私は茶事を行うのは久しぶりで自分のことのように心高ぶる数日を過ごしました。

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お招きしたお客様の感想も上々で亭主一同満足の様子を見て安心しました。ご主人は茶の湯に理解があり、路地の仕事や雑務一切細々のことをお任せできる方です。夫婦2人ならではのチームワークは素晴らしい。教授申請にあたりご主人に相談されると「折角なので頂きなさい」の鶴の一声で本日のご披露も叶いました。ご夫妻と私の間柄は奥様が仕覆の稽古を通しての長い付き合いで互いは遠慮のない関係です。昨今茶の湯を真剣になさる方々が少なくなった中で茶を通して円満な方を拝見するとほっとするこの頃ですね。

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台所は、柿傳さんの料理人二人で気働きの良い仕事でした。煮物椀は季節の鱧松茸に菊菜と柚子を添えて、撮影時は、出汁は張らず写しました。鱧は2回の美味しい季節があり只今の鱧は落ち鱧と呼ばれ産卵を過ぎて食欲旺盛に育ち油がのったものです。秋の味覚の松茸とは最高の愛相です。

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懐石は、立礼道具をお持ちでしたので、強いて懐石はお楽な方が親切と広間にて簡略礼法にしました。床飾りは、師匠から頂かれたというお茶垸を飾り床の軸は家元の一行「茶垸飾り」のお点前です。後の濃茶の主茶垸となります。師匠もお喜びで裏千家の茶の一刻が過ぎていきます。お庭もゆったりした路地なので腰掛待合もあり裏方の気働きは忙しい。昔は路地に腰掛はなく、客は来次第、直に茶席に入っていました。利休の時代にも外露地と内露地がまだ分かれてはなく一重露地で、腰掛も露地口の脇に質素なものがあったようです。江戸中期になり、二重露地が作られるようになって、外露地に待合が設けられ、やがて待合が母屋の中に設けられて、今のような露地様式となり〝腰掛待合”などとと呼ばれて久しい。茶に使う畳の表替えも済み客を持て成す最高の準備を用意されて流石に教授の礼を尽くされたと感心しました。
by kuyugengen | 2016-09-13 18:18 | 茶事

足掛け10年の茶事生活もラストの日を迎えました。初日は雨のお迎えでしたが席入りの時は晴れて皆さまと濃密な時を過ごしました。今日も日本晴れのよい天候に恵まれて明日を残すばかりとなりました。降誕祭の茶事風景を今日は少し詳しく紹介します。

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寄付きは、クリスマスの茶会へ誘う儀式・毎回好例となっているポーズです。お湯を頂いた後みなさんと1枚の記念写真を・・・!ワクワクする楽しい笑顔はいいものですね。

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床はニコライバークマンのリース飾りと豆わらじのツリー訶梨勒とつくばねを配置することで歳旦歳末の茶会であることを意図しています。つくばねの実は追羽根の形に似ています。秋から実を付ける植物ですが、稀な森の恵み私は乾燥させて保管しています。

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寒い季節でもあるので、今日は茶飯釜の茶事をさせて頂きました。北陸の冬の食材も満載の懐石料理は、加賀の名店銭屋さんにお願いしています。今回は画像を多く掲載しました。向は、七面鳥のチリ酢・汁は野菜のスープ祝儀に蟹飯を添えました。今までとは少し趣を変えております。

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席入りの少し前に炭を組み湯釜を温めて湯炊きするこのタイミングが炊き上がりの決め手となり緊張する場面です。炊き上がる米に湯気が立つと今更ながら空気に色を感じるものです。茶席でご飯を炊き米の香を聴くことは日本人であったことに幸せを感じる瞬間です

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クリスマスにちなみ〝囲む”をサブテーマと考え、本席では皆さまに独り濃茶とススギ薄を聖杯を使いゆっくり愉しんでいただきました。本席である四畳半に立礼のテーブルと椅子を用意したのは時間を掛けて各人が聖杯茶垸を回したので膝への負担を案じての考えでした。日本のサンタさんは〝翁”であり薔薇にあたる和の花は〝真っ赤な椿”と考えるので今回床は大胆に椿を活けてみました。くつろぎながら喜んでもらえたことは、何よりの提案であったと考えます。

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飯の炊ける15分の時を利用して茶筥の拝見を準備しました。今回は論語茶筥です。茶筥はいつ見ても愉しい世界です。

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本席の主菓子は、百合根きんとん。上に乗っている★も百合根の型抜き・可愛らしくできた吉はしさんの真白きお菓子です。野菜籠に柿渋を施した籠に盛ってみました。

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貿易屋田中規勝氏と藤村庸軒の歳旦歳末の和韻 
頂戴しました詩 まことに結構でございます。そのお筆には感心 梅の香るが如きもの
雪解けの路はぬかるんでいるようです。我が老いの身には、時は ゆっくりと移ろい
春の日向で楽しいときをぐずぐず過ごしています。
五言律詩 下手声七陽韻
きれいにして さぁて・と頭も結い直し お金はいくら残ったやら ざわざわとした街も しずかになってのどかに初春の梅を楽しみましょうか
七言絶句上手声灰韻

薄茶席の団欒~

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さまざまなクリスマスの道具を提案して造り貯めた茶道具。聖杯茶垸や十字の茶垸・バイブルの香合は、安食ひろ氏の手による作品です。彼の最も充実した作陶期であったと感じます。心を込めて造られた歓びを多くの方々と共有できたことに幸せを感じます。
クルスの蒔絵サンタがソリでやってきたをイメージした蒔絵は加賀一光氏の作品です。各グループにより喜び方は違いますが、クリスマスソングを歌ったりして愉しい思い出となり、神子原米でご飯を炊けたことは何と幸せ・ローマ法王さまを身近に感じられたお茶会となりました。

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薄茶席のお菓子は吉はしさんの生じめ・仙台九重さんの霜柱です。生じめは柚子の味で季節を表しています。どちらも口解けのよいお菓子です。
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本日で降誕茶会も6日目ラストの日を迎えました。無事に大役が果たせたことに感謝します。これからも退屈することなく年齢にあったことをやって行きたいと考えています。金沢の舞台で毎回夢中になれた自分はしあわせでした。皆さまのお陰です。今日も後ろ姿で失礼いたします。

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by kuyugengen | 2015-12-12 19:09 | 茶事

北陸には珍しい晴天


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初日は嵐の後の雨のお迎えとなりましたが、まぁ何とか席入りの時は傘いらずの曇り空。今週は日本晴れの日も続き、私のラストの茶会に空からも力を貸されているようです。居間の窓に映る朝顔の網が障子に映える日は私のお気に入りの瞬間です。
by kuyugengen | 2015-12-09 10:29 | 茶事