永井百合子が提案する・・・遊びや茶事の愉しみ


by kuyugengen

カテゴリ:歌丸さんの落語集( 13 )

歌丸師匠への祈り



現し世(うつしよ)に語り聴くこと又となき

             君無常となりて今は永遠



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夕刻歌丸師匠の訃報のニュースを聴いた。解ってはいたももの現実となると言葉を失う。命がけの落語人生・思い残すことはなかったでしょう。酸素を付けての高座はさぞ不快だったと思う。“歌丸の後に歌丸はなし”今世紀最後の古典落語を全うされた落語家であったと思う。羽織を脱ぐ所作に何と色気のあること・・・! ご冥福を祈ります。




by kuyugengen | 2018-07-03 08:44 | 歌丸さんの落語集 | Comments(0)

三吉演芸場の歌丸さん


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月島へ移り、落語会は初めて新路線の探検です。「おおげさですね!」とおっしゃる方もあると思いますが、方向音痴なので、一人歩きは、真っ直ぐでなければ歩けなかったのです。5月の稽古も終わり夕方のラッシュの移動なので、みなさんも“眉を歪める”情けないことです。まず有楽町線で有楽町、JRの京浜東北線で横浜・関内・そこまで行けばタクシーでワンメーターで演芸場へ到着します。私は、お仲入りから拝聴。全般の噺は、色男新吉は、家の門番だった勘蔵の死の際、自らの生い立ちを知ったという「勘蔵の死」があり今回の噺、世話になっている名主の妾、お賎と密通し、この場より、名主を殺害死んだ名主の湯灌場での心の迷い苦悩の情景がリアルに表現されている。聖天山で勘蔵にゆすられて殺害に至ると言う、どんでん返しのある名演技・聞かせ所が随所にあり歌丸さんの芸の力の試される名演技。この噺は、十話に分けて語られるという念入りな怪談噺。歌丸さんは、複雑な登場人物に注目し、原作を歌丸流に語り直し、その後に展開する複雑怪奇な物語へうまく導入観客を魅了している。歌丸さんの語りの魅力はなんと言っても“ほんまもの”の江戸弁の粋の心地よさ。これは、現代の噺家には真似のできない芸力。いつも体調の悪い中、精神の集中力を保ち、何事もなかったように舞台に立たれる姿は頭が下がります。天才とは、苦しい現世での葛藤があるのだと思いながら無事に帰宅です。
歌丸一門会のブログもページを重ねました。カテゴリー(歌丸さんの落語集)に分類して纏めました。興味のある方は、カテゴリーをクリック・読んでくださいね
by kuyugengen | 2013-06-01 09:42 | 歌丸さんの落語集 | Comments(0)

晦日会の歌丸師匠

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十月も終わり、めずらしく、少し疲れを感じる。しかし夕刻は歌丸さんの一門会、がんばって行かなくてはと、横浜へ出かけた。今回も引き続いて三遊亭圓朝作の真景累ヶ淵(しんけいかさねがふち)の続き・「勘蔵の死」と云う噺。今回で四話目毎回分けて口演されています。最も演じられることの多い「宗悦殺し」と「豊志賀の死」は、ドキドキさせられてソウケダツ。歌丸師匠は、語り直してと、解りやすく再構成して7回に分けて演じられる予定です。今日は、「勘蔵の死」とても長い語りで内容も複雑に感じた。「お正月はこうした噺ではなく、別の出し物に致します。」と挨拶があった。「お累の自害」「湯灌場から聖天山」「お熊の懺悔」と話は続き、夏までに完結するという長編の怪談噺です。園朝師匠を偲び法要として語られる噺家の真摯な表情に感銘を与えられる。「今日は、まだ風邪をこじらせて体調もよくない」と侘びながら、とても普通の表情で語られる根性にいつも驚かされています。歌丸師匠をみていると、私なんか♪アマイ・アマイ♪と脱帽。優れた芸能人には、共通したマゾ的な無理があると感じた。
by kuyugengen | 2012-11-02 16:18 | 歌丸さんの落語集 | Comments(0)

猛暑の晦日会


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噺家生活60周年を迎える歌丸師匠は、細い体で全国を巡るというで忙しい日々。8月で75歳。「まだまだやりたい噺、覚えたい噺がたくさんあるんですよ」。いつもきりりとした口調で力を込めて語られる。
1951年、五代目古今亭今輔に入門し、後に四代目米丸門下へ。現在、落語芸術協会会長も務め、日テレ演芸番組「笑点」の大喜利司会者として活躍する。この1年 「真景累ケ淵」や「牡丹灯籠」など三遊亭円朝物にも力を入れて語られている。この演目を一番最初に教えてくれたのは今輔師匠、立派に現代人にも理解できるように受け継がれている。「先人がお手本を残してくれたんですよ。円朝物なんか、今輔、(六代目)円生、(八代目)正蔵って師匠連中が 残してくれてますんで。それを現代に通じるように、自分流にもっていかなくちゃならない。今やっとけば私の後に それを参考にやる人も出てきてくれるでしょうから」。落語の今に後悔がないよう真剣な高座、まだこれからにも意欲的です。 「落語ってのは落語家にとっては財産です。埋めさしといたのでは何の役にも立たない。掘り起こして、研究、発表して、お客様に聴いていただいて初めて生きるんですよね」 と生への鼓動も伝わる。

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7月晦日会の演目は、語り直して真景累ケ淵(しんけい かさねがふち)豊志賀の死・、そうけだつような怪談噺・女の怨念の深さをあらためて思い知らされる古典落語の名作です。「あんぽつ」という引き戸のある少し身分の高い方が乗る「町駕籠」のことを説明して本題へと入る。去年拝聴したので内容は省略します。しかし会場の冷房が冷えていて私は、身も心も凍りついた。急いで帰り熱いお風呂に入り汗が出るまで温まった。7月晦日、夏の日の思い出となる。
by kuyugengen | 2012-08-01 10:37 | 歌丸さんの落語集 | Comments(0)

歌丸さんの落語会

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3月31日晦日会の歌丸一門会に行きました。ウォーキングに懸命であったのもあり、珍しくブログの更新を忘れました。歌丸さんは今年は、“語り直して”とことわり解りやすく纏められています。

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一つの話から複雑に展開して長い話ですが、比較的完結に纏められた落語、歌丸さんの「語りなおして」という語りは、最後にまた1つの話へと繫がり完結する古典落語の名作です。一話の「宗悦殺し」に続き二話「深見新五郎」の話は、お園への一途の恋と最後に藁を切る「すき」で背中が真二つに切れて殺してしまう。そうけだつような表現力を、リアルに語られる。お園は宗悦の次女で怪談でも有名な豊志賀の妹で「因果応報」の話、5月はいよいよ「豊志賀の死」へと続く。今回の話は登場人物も多く複雑です。「深見新郎」二話は、一番ややこしい話と感じた。
by kuyugengen | 2012-04-02 16:16 | 歌丸さんの落語集 | Comments(0)
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本年最後となった三吉演芸場の「晦日会」今日は歌丸さん芸歴60周年の一貫として、三遊亭好楽さんも応援に駆けつけました。お題は「親子酒」 酔っ払いの代表的な与太郎親子のコミカルな噺「これぞ江戸っ子のやせがまん」“演者の個性も光る“演目です。やはり笑点メンバーの噺は、凄い!と実感した。好楽さんのピンクのキモノは、いつもより淡く、“薄桃色に銀鼠の羽織”色の中にとけこんでいた!歌丸さんの落語は、何回か拝聴したことのある「竹の水仙」左甚五郎と三井の大黒の逸話噺です。今日は、持ち時間もたっぷり、歌丸さんのアドリブたっぷりの名人芸にうっとりです。歌丸さんの落語は、まさに歌舞伎の世話物でも見ているような、臨場感と芝居気があり、観客を魅了しています。
今年も毎回拝聴できたことに感謝しています。みんな歌丸さんから元気を貰いっていますょ!
師匠益々お元気で来年もご活躍下さい。期待しております。
by kuyugengen | 2011-11-02 07:22 | 歌丸さんの落語集 | Comments(0)

歌丸さんの苦労ばなし



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読売新聞に掲載された歌丸さんの苦労話「時代の証言者」の記事が載っているょ!とお茶の先生から聞き「その記事を見せて欲しい」と頼み、昨日稽古の時にあるだけの切り取りを譲りうけた。冒頭、歌丸さん「オレ噺家になる!」と憧れを持つ小学生の頃、自宅近くの(横浜真金町の診療所)で年一度行なわれる遊郭の女性の慰労があり師匠の落語(艶噺)が“大ウケ”生の落語の雰囲気と心地よさを知り、その意志を深くしたそうです。ちなみに歌丸さんは、真金町の遊郭の坊ちゃんです。話は変わり寄席の鳴り物、これも楽しいものです。歌丸さん曰く、一番太鼓は「ドンドンどんとこい」開演5分前の太鼓は、オタフク コイコイ(お多福来い来い)最終時は、デテケ デテケ(出てけ 出てけ)テンテンバラバラと追い出しを打つのだそうです。何気に聴いている太鼓も意味深いものですね!「笑点」が始まり噺家聡出の大喜利があった時などは、義経千本桜の狐忠信に扮したこともあるそうです。
歌丸さんのベースは歌舞伎なのでそれもなかなか絵になっています。

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そして金のない青春時代から落語も二つ目に上がりその時から一本立ちになり家族を持つ順風満帆と行きたかったが、先の見えない噺家暮らしが続いく。その内、寄席にも師匠の家にもいかなくなる。破門に近い処分を受けて、副業でマッチ箱のラベル張り、夫婦でポーラ化粧品のセールスマンなどして見るが、洗顔クリームとポマードの区別もつかず、それもあきらめて、浪人暮らしもニ年・・・!そんなもんもんとした時代を経て、チャンス到来!桂米丸に拾われ運をつかむ。ようやく二つ目のままではあるが改名して現在の歌丸となった。しかし披露もなければ、挨拶代わりの手ぬぐいも配れない。
1994年TBSのプロデューサーの掛け声で長編人情噺「栗橋宿」「怪談牡丹燈籠」の大作を語り、現在歌丸18番となったそうです。私も歌丸さんの怪談噺は素晴らしいと毎回感銘を受けた一人 その頃から国立演芸場の舞台に立ち、自分のための独演会も始め軌道にのる。そして大御所となられた。現在も横浜「三吉演芸場の晦日会」・「横浜賑座」のニ代目館長も勉めている。8月29日の新聞記事には、2009年76歳で亡くなった円楽さんの遺言、「頼むょ笑点のこと・一門のこと・落語のこと・短い言葉の中には、いろいろな思いが込められていたようです。何か気の利いたことをいわなきゃーと思いながら「うん ぅん」とうなずくばかりであったと語っています。私も読んでいて、その心情が痛いほど理解できた。やはり苦労人の歌丸さんは、全て今までの経験を芸の肥やしとして、大きな芸を育まれたように感じました。歌丸さんは、たくさんの病を持っています。40代でヘルニア・鼻の手術・胆のうの摘出・腹膜炎・そして腰痛・金具を8本も入れてあるそうです。腹膜炎は一番辛く集中治療室でもうろうとしている時、娘が話しかけたそうです。「お父さん私誰か解る?」「ブタ」「何か欲しいものは?」「」と答えて、無意識に笑わせようとしたそうです。若い頃からメニエルもあり、左耳は、今でも蝉が鳴いているそうです。昨年は、肺炎を患い、(肺気腫)50年近く吸っていた缶ピースをついにやめ禁煙したそうです。「笑点」収録は、穴を開けることはなく、たいていは年末の撮りだめが終わった後に倒れるらしい!ご本人は「不死鳥」と呼んでいるが、「病のデパート」もっと身体を労りいつまでも私たちを愉しませて欲しい!そんな辛さを微塵も表さない歌さんの高座は、変な意味で驚き!知らないことでした。
by kuyugengen | 2011-09-02 16:48 | 歌丸さんの落語集 | Comments(0)

7月の歌丸さんは、今年で芸歴60周年「これから一に立ち、後60年勉強し直し頑張る」と笑わせてから 始まりました。「そうなると笑点のメンバーの墓参りも忙しくなる」と笑みを浮かべ可愛らしい!

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今日は、古典落語の名作(しんけい かさねがふち)真景累ケ淵より宗悦殺し 三遊亭円朝作の複雑で難しい古典を歌丸さんらしく語り直してと称して聞かせてもらう筋書きは、根岸七軒町に住まいする“あんま”宗悦は盲人ながら報酬を少しづつ“へそくって”貯めている。その金で副業として金貸を始める。ある貧乏旗本の貸金は、とどこおり晦日も中頃になったので、勇気を出して督促に出かける。「利子だけでも回収したい」と家人に伝えボタボタ雪の道を急だ!貧乏旗本は、貧しい暮らしをしているのに、酒に溺れ今はアル中状態です。湯豆腐を肴に今宵も酒を呑んでいる。宗悦は、挨拶を済ませるとさっそく督促にかかる。旗本は、「金を払えといっても無い袖は振れぬ」といなおる。しかし宗悦はひるまず催促「切るというなら切ってくれ」と引かない。思わず旗本は、興奮して宗悦を手にかける。
中盤は、総毛だつような 歌丸さんの怪談話もクライマックスとなり、舞台の照明もそら恐ろしく演出していた。死体をつづらに入れて下男に捨ててくるよう命じ暗く寂しい累ヶ淵の脇に捨てしまう。そこを通りがかった籠屋が拾い大騒ぎとなる!そうした籠屋の問答・演技も芝居を観ているような臨場感が伝わる。その後、妻は重い病にかかり、あんまを呼び針治療を頼んでみる。しかし益々病は悪化して、旗本は幻覚に悩まされ、うっかり見間違え妻をも切ってしまう。殺されたあんまの宗悦は、うらめしや♪
呪いばけて復讐を果す。旗本の最後はというと恐ろしさで狂い乱心自分も切られて最後をむかえる。この話は、貧乏旗本故の、もの哀れを感じ本当の悪人ではないように思わせた!

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細く小さな歌丸さんは、舞台で観ると大きく見える!芸の奥深さといつもながら身に付いた“間合いのよさ”は頭も下がる。この怪談はシリーズもあり続きは又別の機会に語ってくれるそうです。そして今日の話は終わる。舞台の余韻に浸りながら帰り道を急ぐ!さすが「怖かったね!歌丸さんの幽霊は、凄みがあった!」“あんま宗悦”は、旗本の肩をもみながら「痛い!」とどなると「♪私の痛さはこんな程度ではありませんでした♪」と亡霊は答える。身の毛もよだつ夜の怪談話をじっくり拝聴
by kuyugengen | 2011-08-01 00:53 | 歌丸さんの落語集 | Comments(0)

三越劇場の歌丸さん


5月は、21日から休みなく稽古しています。今日は、6時開演の三越劇場の落語会に行きました。
9時までたっぷりの古典落語を拝聴しました。また出演者の、個性もさまざまで面白く、やはり大取りは、歌丸さんの、古典落語「ねずみ」です。この物語は、少しアレンジして、纏められているようです。天下の名工として名高い、左甚五郎の逸話です。甚五郎は、江戸初期の人で京都御所の大工でもあり、後に江戸に上り、将軍家御用の大工としても活躍する。その中でも日光東照宮の眠り猫、京都知恩院の、鶯張りの床なども有名です。

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ある時、江戸の三井(越後屋)から使いが来て、実は、運慶作の恵比寿さまを手にいれたので、是非とも大黒さまを彫って欲しいとの以来があり、何となく約束する。100両の商い料の内金として、30両前金で欲しいと懇願する。しかし30両もあっと云う間に無くなる!ある日、甚五郎は、まだ見たこともない松島を見物したいと思いつき、仙台までやってくる。しかし身なりも汚い上に、お金も無い!野宿ばかりの日々の生活、そろそろ旅籠にでも泊まりたいと思うが、“誰も呼び止めてくれる宿もない!”繁盛している旅籠の隅に鼠家という掘っ立て小屋に近い旅籠があり、通り過ぎようとしていると、呼び止められる。しかし、朝から晩まで、大酒を呑み、馳走も食べほうだい、いつになっても宿賃を払ってくれる様子もない甚五郎に、宿の主人は、辛抱の紐も切れて催促する。甚五郎も「そろそろそうなるであろう」と案じてはいた!裏山の竹林は格別美しい!細工によさそうな、孟宗竹を数本切り、寝ずの作品創りに没頭する。そして翌朝になり、作品も完成して、早朝主人を起こし、竹の水仙の蕾と花筒を渡すと甚五郎は、「玄関の目立つ所に置いて欲しい。」そして必ず水を入れるよう頼む!そして「この水仙売ります。」と張り紙するよう付け加えた。また武士であれば200両で売るよう伝えた!主人は驚き「そんな高価な買い手はある訳がない」と驚くが、朝日をあびた水仙の蕾は、少しづつ開いく!そこへ通りかかった、細川さまは「あれが欲しい、買ってくるようにと家来に命じる」そのやり取りの問答も面白かったが、万事そのお蔭で旅籠の支払もできて、ようやく仙台を立ち、江戸へと旅だつ。その後、越後屋からの注文の大黒さまも納めて、懐も温まったと云う落語です。気ままで我ままな職人の描写や、「濡れ手に泡のつかみどり」でもある商い料の考え方も時代背景と重なり面白かった。今日の歌丸さんは、一段と大きく見えて大御所の貫禄でした。細い体の身のこなしには、いつも感心致します。
by kuyugengen | 2011-05-28 09:46 | 歌丸さんの落語集 | Comments(0)

3月晦日  歌丸一門会

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今日は、歌舞伎の演目でもお馴染みの「髪結新三」(かみゆいしんざ)落語の人情噺です。簡単な筋書きは、江戸材木町の白子家のお店(おたな)は、少し傾きかげんになっています。お家は、器量のよいお熊と云う娘と放蕩息子の2人兄妹が住んでいる。大店の番頭又四郎 歳は40歳、仕事一途のブ男、しかし500両の持参金を持って喜んで婿入りするという。しかしお熊には、店の奉公人忠七という好きな男がいる。そのことを母親に相談するがお店の一大事この縁談を納得するようたしなめた。そして5月4日に主人公 回り髪結い(商家を歩く髪結い)の“やんちゃ者”新三の登場となる。お嬢様は、蒸し暑い日なのでさっぱりしてもらおうと新三に襟をそってもらう!新三も「この女 何とてならないか?」と下心を持つ、その時恋人忠七に宛てた文をそっと新三に託す。その手紙を利用してお熊を上手く誘いだし、自分勝手な悪い策略をめぐらす、そしてお熊と忠七を呼び出すことになる。先に籠でお熊を連れて行き、後で忠七は、新三と肩を並べて歩きだす。そこに雨が降って来る、「てりふり町」で吉原下駄と傘一本を買う。「てりふり町」という町名は通称名で、雨の日は傘・天気の日は下駄を道の両脇に売っていたので、そう呼ばれたらしい!そんな説明も入り、ここで新三と忠七の掛け合いが入る。「新さん待っておくれょ 濡れるじゃぁないか?」「濡れようが、濡れなかろうが俺の勝手だ!この傘は、俺が買ったんだ!」「言い方が悪かったら勘弁してくれょ!先に行かれたら家も分からないので、困るから・・・・何で俺の家に来るんだ あの女は俺のイロだお前は道具に使っただけだ帰れ!」忠七は新三にしがみつくが、ふりほどかれ突きとばれされ立ち尽くす。翌5日は、端午の節句で晴天!白子家の抱え車力は、10両抱えて新三の家に掛け合いに行くが、しかし新三は10両位のはした金では、駄目といい流されて帰り、女房に相談すると、大親分の弥太五郎に頼んでみる。そして新三の家へと向う。歌舞伎とは少し表現が違うようですが、この落語は「掛け合いの妙味」が面白く、そしてちょっと新三の泥臭さも味がいい!歌舞伎に向こうを張った落語は、歌丸さんの上手さを知る上の傑作です。また歌丸さんらしアドリブもここかしこに表れている。今日はここまでの噺、続きは5月の晦日に聞けるそうです。会場は補助席も出るほどの大盛況、3月の落語会は、キャンセルも多かったので、今日の来場は感謝!深ぶかと幾度も客へ頭を下げられていた。大御所の気持ちが観客へも伝わっています。
by kuyugengen | 2011-04-01 08:28 | 歌丸さんの落語集 | Comments(0)