永井百合子が提案する・・・遊びや茶事の愉しみ


by kuyugengen

カテゴリ:仕覆ってなんだろう!( 125 )

面白い切れの使い方

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8月の稽古日も近づいてきました。休みの間ほとんど外出しないで、おとなしく雑用をしていました。この月は、亥の帛紗の完成もあり用意など忙しくしていました。お倉入りになっていた美しい金地の中に短冊や色紙を模り巧に名物切れの文様を織り込んだ織物があります。しかし残念なことに金地の部分のはじに力がなく横さけする。本金の糸は今手に入らないので勿体ないと思いながら暫くしまっていましたが、ふとアイデアが思い浮かび、早速かんたんな数寄屋袋を創ってみました。短冊と色紙の部分を細かく縫い貼り付けてみる。出来上がるとほとんど糸目はめだたない。はじめての試作品ですが、まぁまぁのできです。“きりばめ“にする土台の切れの塩梅を考えれば面白い作品がいろいろできる。そう思いながら頑張ってみたいお弟子さん用にも配置を考えて用意してあげようと思う。どうして織ったのだろう!と考えるそんな仕事に時おり遭遇することがあります




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調子がでたので、もう一つ中心部の丈夫な部分を使い小型の数寄屋袋を創ってみました。可愛らしいです。下の画像が本来の切れの姿です。古布は古いながらコンデションの良いものが一番の高級品ですが、こうして仕事の良いものは、よく吟味して新しい使い方を工夫するのも良いと思います。切れはいろいろな表情を持っているので面白さがあります。本金は独特な鈍い光が美しいですね。




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としつきを 針ひとつ持ち 紡ぎくる


          けふの光を糸につなぎて





by kuyugengen | 2018-08-13 15:28 | 仕覆ってなんだろう!

札いれ


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時間に余裕があったので財布を新しくしました。中袋には五千円と万札を入れる。外側のポケットに千円札をしまう。これはとても軽く便利に使えるので、こうした切れの財布を愛用しています。





by kuyugengen | 2018-08-06 05:51 | 仕覆ってなんだろう!

毎日暑い日が続いています。皆さまお変わりございませんか?稽古場の皆さんも元気に明るい笑顔でお出でになり楽しい時間を過ごしています。猛暑に負けずの稽古の力作を紹介します。猛烈な暑さの日々欠席が多いかと思いましたが、多くの方々がお出で頂いています。お疲れさまでした。


背の高い花入は古銅の耳付き藍の切れはお茶の先生の叔母様の形見とのこと、たいせつな思い出を残されました。良かったですね!


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箱物の仕覆は新潟より通われていて、「楽しい!」とおっしゃっています。叔母様の形見の銘仙のキモノの切れで作られています。新人さんなので2個目の完成作品です。



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年を取ると眼鏡も幾つか必用になります。残りの切れで眼鏡ケースを作りました。とても機能性があり可愛らしいですね。



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残りの時間を有効に「お友達に差し上げるの」と暑い中千葉から通われている方は、菓子きりケースも沢山完成しました。




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初代・漆壷斎の秋埜棗の仕覆は、縫いの切れで作られました。松江の県花牡丹の刺繍が施してあります。



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by kuyugengen | 2018-07-24 19:07 | 仕覆ってなんだろう!

佛の香袋

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真白き蝉の掛け香袋の紐むすびをお手伝いしました。盆も近くなったので、今日受け取りにお出でになり少しお話をしてお帰りになりました。ご主人は責任ある仕事を全うする途中、治らぬ病に倒れられました。奥さまはご主人を思い、「復活」を意味する香袋を用意されました。私もいろいろな蝉を表現しましたが、佛への蝉はこれがいいように思いました。「ひと針ひと針を持ち縫っていると気分が不思議と落ち着きます」とおっしゃり意欲的です。がんばって下さい。


吾をして神が授けし人の道

苦楽の道は人の定めか



by kuyugengen | 2018-07-11 17:43 | 仕覆ってなんだろう!

今朝娘がコツコツと結びをしているので、邪魔をしないようにしていたら、私の眼鏡チエーンと加賀の指貫きのネックレスを結んでくれていました。「まぁなんと素敵・・・!」嬉しかったでーす。

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今日は稽古日ではありませんが、「稽古いいですか?」の電話がありお稽古しています。アトリエのお弟子さんの作品2点紹介します。下の作品は出雲の中型の藍染と無名間道の繋ぎ合わせの仕立・出雲の陶芸家・安食ひろ氏の作品。
トラジャの絞り染を使った作品は建水と小福茶垸の重ね・唐津の小茶垸は、出雲の中型染・硝煙染でもあり珍しい切れです。絣の中型は、仕覆に向く小柄は少ないものです。やはり水に浸かっていないものがコンデションの良い布ということになります。




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by kuyugengen | 2018-07-08 14:15 | 仕覆ってなんだろう!
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月島の稽古場も新しい方が増えています。今回で3回目の稽古で初めての手つくりの仕覆が完成しました。友人を誘い入会されましたので、同じようにできあがり、今日は歓声があがりました。「完成するとは、なんと嬉しい!充実した気分です。」と満点の笑みのおこぼれを頂きました。幕末の和更紗とウイリアムモーリスの更紗で和と洋の仕覆の完成です。夕方遅くなりましたが、紐結びもマスターされて意欲的でした。楽しかったです



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by kuyugengen | 2018-06-24 22:04 | 仕覆ってなんだろう!

NHK青山教室の作品紹介


楽しさは生きて知ること学ぶこと

           わかちあいて共によろこぶ

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今日はNHK青山教室の日でした。久しぶりに幾つかの完成品を紹介します。新人の方々も幾人か入会されていて、苦戦しながらも悠々と楽しまれています。3回目でお茶垸の仕覆が完成しました。楽しいとおっしゃり「私はめげないので大丈夫」と笑顔がチャーミングなご婦人。私とあまり年齢も変わらないそうです。私もつい先日までは、「こんなお若い先生ですか」驚かれたものでしたが、今は年齢並みになりました。




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努力家のご婦人は、能率もよく、ご自身で何度も思考して勉強されているようで、頼もしい生徒さんです。住職の奥様ですが、自分の世界を幅ひろく楽しんでおられます。とてもマメな方で料理上手でお幸せです。




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家人の介護をしながら、時間をつくり毎回気分転換にと、もくもくと頑張って居られる。賢い方だな!」といつも感心して見ています。完成すると嬉しそうに、霞草のように品よく微笑まれるお顔に幸せを感じています。がんばって下さいね。趣味が増えて良かったですね。



by kuyugengen | 2018-06-23 21:43 | 仕覆ってなんだろう!

あとりえの仕覆

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硝子香合の仕覆を創られた方があり紹介します。私は硝子製品の仕覆を創る時は、できるだけ涼しそうに見える透ける切れを無双仕立にして表現することに心がけています。表の切れが2枚重なるので心持表の切れにたるみを持たせて裏地と合体する時にゆるみ加減が丁度よくなるように仕立ます。表を2枚重ねるのでこの時は綿は省略します。


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お洒落な棗の仕覆を紹介します。この生地は、江戸時代の古ちりめんに縫いを施した美しい布です。本来棗の仕覆には、あまり用いないものですが、古ちりめんは器物を優しく保護する役目があるので、時代のある棗には良い保存方法であると思います。縫いのあるものはコンデションの良いものが少ないので残念です。



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暇があったので、お友達に頂いたという“可愛いスプーンセット”を大切にしょうと「収納袋を作ってみました。」と稽古日に見せてくださった方がありました。「アメリカのビンテージの布なんです。」と嬉しそうでした。何でも思考するのは精神性が良いものですね!




by kuyugengen | 2018-06-19 08:46 | 仕覆ってなんだろう!

仕覆2点紹介します。

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焼締めの茶碗に藍と茜染のトラジャの絞り染の古布を使い仕覆を仕立られた方があります。トラジャとは「高地の人々」を意味する言葉です。インドネシア・スラウェシ島の染もの。オランダ領インド政府が1909年にこの民族をトラジャと名付けたことが由来となっています。古布でありながら状態の良い絞りなので雰囲気の良い仕覆が完成しました。




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江戸中期の錦の切れを用いて灰匙と火箸の袋が完成しました。古い錦の切れは種類も僅かになりましたが、絹織物の寿命は短く木綿の更紗などと比べると遥かにコンデションが違います。この切れも少し軋み(きしみ)を感じましたが、何とか慣れた方だったので美しい作品として纏まりました。上手の炭道具だったので凝った袋を創られました。




by kuyugengen | 2018-05-29 18:29 | 仕覆ってなんだろう!

掛け花入れの仕覆

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今日も楽しくお稽古できました。剣型の掛け花入の仕覆ができました。イカットの絣文様と厚手の吉岡先生の無地染めと繋ぎ合わせて一枚の布にして仕立てた作品です。作品の持ち味と良くマッチしています。底の市部分は本来の口造りに当たります。さかさまに落ち着きが良いように製図してあります。美しいですね。




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by kuyugengen | 2018-03-20 19:44 | 仕覆ってなんだろう!