♪亥の子なる昔つたえて 玄猪餅 食みて息災火の用心♪
11月に入ると冬の到来を感じて冬拵えを始める季節です。茶人は炉を開いて、火を囲み、初夏に摘んで寝かせた新茶も、この月に使われ大規模な茶会もたくさんありました。今年の亥の日は4日。中国から伝わった「亥の子餅」を食べる習わしが茶の文化に残っています。私も茶事を行った次の朝の残り香がを聞くのが、たまらない幸せでした。亥は五行では水に当たるので、火除けのまじないにもなるので、本席では、亥の歳の帛紗を使う。そうした気持ちを表すのも一興です。今年の開炉は先生方は大変なお気使いなのでしょうとお察し申し上げます。