永井百合子が提案する・・・遊びや茶事の愉しみ


by kuyugengen

酒と頼山陽 考


d0133199_9585720.gif酉年の新年に、いつも掛けていた軸がありました。鶏鳴ニシテ起キ慈々トシテ 善ヲナス(けいめいにして おき じじとして ぜんをなす)毎日鶏が鳴いて起き 心を澄まして黙座すれば 泰平の世もくるであろう。今年はその言葉にあやかり日々気持ち良く目覚めて今年も元気に働き、余暇を上手に使い遊びたいと思っています。
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この詩は頼山陽という江戸時代を代表する漢学者で歴史・文学・美術などの分野で活躍した人で書画に対する好事家。私は山陰の出身で若い頃初めてお酒を教えてもらった日本酒がこの頼山陽の推奨した「剣菱」という広島の酒でした。懐石によくあう酒です。この酒は頼山陽が江戸に紹介した伊丹の酒で大流行となりました。当時京都は、上方だったので江戸に来る酒は「下り酒」という表現で呼ばれていました。一方江戸では下り酒以外は「くだらない酒」とまで言い、つまらないことを「くだらない」の語源にもなった程の酒の代名詞でもあったようです。その後の私の好物は、越後の「八海山」の純米酒を長く好みましたが、今では、各地でご当地の自慢の酒が容易に手に入り、加賀・北陸の酒などは感心しています。酒を楽しく呑み美味しい酒の肴もいろいろ教えてくれた茶の師匠を思い出しながら〝お酒け”を学んだナ!まさに頼山陽みたいな人であったと今懐かしんでいます。破天荒な人格もいなくなった昨今師匠を通して面白い時代を生きたことに悔いなしです。
by kuyugengen | 2017-01-03 10:05 | よもやま雑宝帳 | Comments(0)