永井百合子が提案する・・・遊びや茶事の愉しみ


by kuyugengen

松喰い鶴の文様の話



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松喰い鶴の文様に連続した亀甲を地模様に配して酉歳の帛紗を意匠しました。本年も高評の内、現在ラストに近づきました。若松の小枝をくわえた飛鶴の意匠は古来「まつばみづる」とも呼ばれて伝わっています。世界を見渡すと古代オリエントに鳩などの鳥がオリーブの小枝やリボン、真珠などをくわえる文様を古裂の中に見ることがあります。こうした文様は、よい兆しの前兆を告げる瑞鳥とされ愛されているからのようです。
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正倉院の御物の中にも鳳凰が花の小枝をくわえる瑞鳥の文様があります。しかし日本文化の中に馴染みのある文様はやはり若松を加えて飛ぶ鶴の姿が定着していて途切れることのない吉祥紋様として愛好されています。干支の意匠は、毎年2月には次の年の図案をほぼ完成させなければ間に合いません。紋紙をつくり何度かの織の試織りをしてから夏の頃完成するという運びになっています。そんな訳で私の感覚ではもう酉は終わり、新しい戌の文様に移っています。時間を掛けて織物を創ることはなかなか大変でリスクもあります。しかし今の所パーフェクトに支持されていますが、マンネリにならない内に終了しなければいけません。今思うのは2周目の兎まで頑張れたらいいな?などと思っております。今年もみなさんの力で人づてに広めて頂いたこと感謝の気持ちでいっぱいです。
by kuyugengen | 2016-12-15 09:06 | 仕覆ってなんだろう! | Comments(0)