変わり茶筥のしふく完成しました
2014年 08月 31日
ゆっくりと時間をかけ丁寧に扇型茶筥のしふくに挑戦されていた方の作品ができあがりました。茜色の無地木綿の切れは美しく古来より〝茜さす”とう言葉があるように太陽が輝いて見えるような赤とその中にわずかに黄が差し込んだ色合いは古来より使われている染色方です。二色打ちの紐を掛けるといっそう華やいでみえますね。この茶筥は春・花筏蒔絵・秋・秋埜蒔絵と二枚の替え蓋を創り一組の茶筥で二種の季節を愉しめるように意匠。替え蓋の保護もシンプルに纏めました。
もう一つ瓢型の茶筥も完成していたので紹介します。それぞれ雰囲気に合わせて布を選び楽しんでいます。作品ができることにより個々の喜びは深まり〝しあわせ”を感じるといわれます。シニア世代になると、どうしても避けられない身内の介護、本来稽古ごとなどできない環境にみまわれます。しかしこのお二人は自宅介護や毎日欠かさず介護病院へ通われている方の作品です。「辛いことばかりでは自分の方が変になる」と、あえて気分転換に稽古を選ばれています。
夏休みも終わり9月3日に金沢へ移動します。みなさまとお目にかかるのを楽しみにしています。どうぞよろしく。