クリスマスの花
2012年 12月 10日
金沢はうっすら雪を冠ったホワイトクリスマスです。本席の花は富山産ローテローゼ・柊です。花入は、故古谷道夫氏の篇壺・一番注目を集めた時期の作品です。柊も白い小さな花を付けていてとても珍しく感じました。茶道のサンタさんを考えると翁であると思い、毎年床には翁を飾っています。面は加賀の松雲作明治の作品です。
薄茶席の花は、藤の実・関戸太郎庵、弓矢の靫(紙縒り細工)の長い筒を花入に見立てています。掛物は、藤村庸軒・歳旦歳末 漢詩 和韻・これは京都の小児科医・加藤静允先生にお洒落な訳を頂戴しています。
頂戴しました詩 まことに結構でございます
そのお筆には感心 梅の香るが如きもの
雪解けの路はぬかるんでいるようすです
我が老いの身には 時はゆっくりと移ろい
春の日向で 楽しいひと時をぐずぐず過ごしています
貿易屋 田中
きれいにして さぁてと頭も結い直し
お金はいくらのこったやら
ざわざわしていた街も 静かになって
のどかに初春の梅を 楽しみましょうか
藤村 庸軒