70代の身体の変化は著しく、5年の間、次々と身体に不調の症状が現れました。その都度真剣に対処しましたが、一番大変に感じたのが、精神力を踏ん張ることでした。私は、落語を聞くことで、精神の安定を得ました。古典落語の中に、上方落語・や江戸落語がある。今ではライブを聞くことも叶わない名人の数々です。私は毎日寝る前にベットの中でラジオを聞いています。落語の演目の中にある、高い技量が要求される「らくだ」という落語、決して趣味の良い噺ではありませんが、「鼻つまみ者」同士2人が主役になっていて、決して同類にはなれないであろう屑屋さんが登場して大きな面白みを表現しています。
文豪と松江と芥川龍之介・日記形式で書かれた「松江印象記」を読んで感じたことを書いてみました。日本の文豪の中には、島根県に魅力を感じていた人が多く居ます。ちなみに松江を訪れることを来松・出雲を訪れることを来雲と呼ぶようです。芥川はこの短編を書くにあたり、17日間の滞在で23歳であったようです。丁度“羅生門”を発表する3か月前であったそうです。この「松江印象記」は、現在の山陰中央新報の依頼で連載された作品のようです。松江に来て、先ず自分の心を惹かれたものは、此市(まち)を縦横に貫いてゐる川の水と、其川の上に架けられた多くの木造の橋とであった。愛すべき木造の橋梁を松江のあらゆる川の上に見出し得た事をうれしく思ふ。と冒頭より描かれています。これを読むと自然に納得!まず飛行機が降下する瞬間宍道湖に突入するのではという不安とワクワク感を感じたものです。
私も故郷を思い出して短歌を詠んでみました。